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恒例の新春特別企画、ZDPメンバーが1年の活動を振り返る『ZDP座談会』を収録。昨シーズンのレース裏模様、その他気になる話題を、今年もお伝えします。 目次
BackNumber〜2006春1 http://www.zdp.co.jp/2006/2006spring1.html 池上:去年は自分が出場しなかったから、覚えていないな。誰が勝ったんだっけ? 池田:つばさ(アイシンAW)ですね。ちなみに、WEM GP全戦出場しているのは、つばさ、MONO、T-Works。 池上:すごいなあ、エントリーフィーだけでも結構なお金になるのに。 木村:池上さんは、このレース、見にも行っていないでしょう? S:ソーラーカーのレースもありましたよね? 木村:MAXSPEEDが優勝。ちなみに、3位にはソーラーカー業界のシーラカンスとなったシバタファミリー。
池上:シバタファミリーかぁ、鈴鹿に遊びに来るだけじゃなくて、まだ活動を続けているんだ? 木村:こういう大会によく出てきますよね、山脇さんとかも。 池上:そうそう!山脇さんは、何でこんなところに?という大会に出てくる。私も、変なところで合うんですよね。 S:活動しているだけ、偉いじゃないですか。ZDPはソーラーカーのレースには、しばらく出場すらしていないんだから。 池上:WEMGP戦の全てに出場しているつばさ、T-Worksあたりは、タイは、行かないと言っていた。 池田:MAD福山氏が、行きたがっているらしい。MAD氏は昔、タイのキックボクシングジムで修行していたらしいよ。 池上:キックボクシングやっている雰囲気には見えないのに。 池田:でも、あの人は極真空手の人ですから。レースのある日『今回は空手の大会と重なるので、エコランの大会には出ない』とかいう事もあったし。 【WEM秋田】 BackNumber〜2006春2(WEM) http://www.zdp.co.jp/2006/2006spring2.html
池上:秋田は幸せなことが、あまり無かったから・・・ S:予選は快晴、本戦は雨上がりで、池上さんは出走しなかったですね。 池上:東海大は、3連覇でしたね。 辻岡:去年のレース展開は、狙いどおりの展開でしたか? 木村:いや。実は、濡れている路面を考慮せず、前半ペースを保ってしまったから、後半、は電圧落ちが早くて、ちょっとどきどきしてました。予選は・・・ 菊田:たぶん僕のミスです。スプロケットを止めていたイモねじをゆるませてしまった。 S:記事には、妙に格好良く『駆動系のトラブル』とか書いてあるけど? 木村:駆動系のトラブルといえば、まあ、そうだね(笑)。あと、秋田のレースのキーワードは、視界だね。 池上:雨上がりで、スクリーンが泥だらけになって、前が見えなくなるから止めようって言ったのに。個人的には止めて良かった。 木村:燃料電池のファラデーマジックも、対向車線にはみ出たりしていた。
菊田:自分もそうだけど、あれだけ視界が悪い中、よく走りましたよね。 池田:それ、偉いのか? 籾井:うちもあまりに見えなくて、早々にピットインした。 菊田:レース中、スクリーンが汚れて見えないからスピードを落とすと、『うちよりも、もっと見えないところは、いくらでもいるんだ!スピード落とすな!』と言う人がいて・・・ 木村:レースをやっていると、落とすなと言うしかないだろう。でも、うちはまだ見える方でしょ? 池上:それは違いますよ、乗っている本人しか、その判断は出来ないんだから。 菊田:乗っている本人も、他よりはましと思っていても、やっぱり怖いですよ。
池田:あれは、プレッシャーから判断が出来ていないのでしょう。 池上:そして不幸な事故が起こってしまった。 池田:でも、その事故を乗り越えて、iMacは、ジュニアクラスのチャンピオンですよ。 S:あと注目は、房間さんのTeam BIZON。Gillesがデビュー戦でしたね。本戦もパンクしなければ、結構上位に食い込んできていたはず。 池田:今年もまた、新車を作るらしい。 池上:新車というか、車体を焼き直すらしい。GHの田村君にやり方を教わって製作の技術が上がってきたので、いろいろ作り直したくなっちゃうんでしょう。 S:ファラデーマジック2は、今年4連覇を目指す。 木村:普通に考えると、4連覇は確率的にはないでしょう?
池上:あと期待できるは、中村さんところの新車かな、14インチらしいから。その製作で忙しいから、タイには行かないと言っていた。 木村:うちはタイ、行きますよ。タイはね、緑のどんぶりの店がおいしいらしいよ。看板に緑の鍋のマークがあるところは、タイの三つ星レストランみたいな目印になっているって、ANAの機内誌で読んだ。
【菅生・豊田】 菅生:BackNumber〜2006夏2http://www.zdp.co.jp/2006/2006summer2.html
木村:豊田は間に合ったんだよね? 籾井:新記録で、なんとか。(笑) 木村:豊田は、大会批判みたいになってしまうけど、あのアウト側から追い抜きをかけた事に対するペナルティの件かな。低速車が外側を走り、イン側を追い抜き車両が走るのが原則だったんだけど、多重での追い抜きの際などは、コース上でインが空いていない場合は、アウト側の方が安全なんだけど。 辻岡:レースとは何なのか、考えさせられました。 木村:レースなのに速いほうがペナルティの対象になるというのはどうも理解しがたい・・・。大会的には、危なくてもすごく隙間の少ないイン側を突き抜けろというのが、正しいということだった。 池上:相手にぶつかって、はじき飛ばす危険があっても、狭い方を通れという事か。 菊田:毎回アウトから抜いていた訳ではないですよ。 S:車速の遅いグループで出走しなければいけなかった事も、その状況を生み出す要因の一つにはなってしまったね。 木村:レギュレーション上は、大会本部の裁量で、予選結果に関係なく、出走するグループを入れ替える事はできたのに、それもなく予選順となった。 辻岡:池上さんは、特にトラブル無くはしれましたよね? S:でも17位? 池上:そう、なんでだろう?たしかに前日、充電に失敗したところはあったけど・・・ 籾井:ワイドリムが良くない? 池上:コーナーリングも多いし、豊田だと、良くないかもしれない。あとは、キャンバーかな?豊田はずっと曲がり続けるから、傾きをつけておく。 木村:うちはそのコンセプトを採用しましたよ。前輪は両方ともキャンバーをつけた状態にセッティングした。 池田:オーバルコースで行うレースのようだね。インディーカーの場合、タイヤ径もイン側とアウト側で違う。 辻岡:その話を聞いて、木村先生がやるって言い出した。 木村:計算したんですけど、豊田のコースは、平均半径120mのスタジアムの外周を、時速40km/hで走行すると、レース中は0.1Gの横Gがかかり続ける。それならば、5〜6度くらいキャンバーをつけると良い結果になるはず。 【備北・山梨・幸田】 山梨:BackNumber〜2006夏2 http://www.zdp.co.jp/2006/2006summer2.html S:この3戦は、ZDPは出場せず観戦だけ。 池上:備北は、見に行っただけだけど、コースは、幸田を広くして、走りやすくしたような感じ。山奥でしたけどね。 S:うちのサイトに、結果の掲載すらしていないな。 池田:池上さんが、結果も報告していないからか。 S:山梨は、結局ZDPは誰も行かなくて、大会本部の熊谷さんの携帯で撮ってもらった写真をなんとかトリミングして、記事を作った。 木村:山梨は、大会自身は良さそうだよね。白浜の大会が無くなった今、サーキットではなく、滑走路でおこなわれる直線主体のレースとして、貴重な存在。 池上:会場の日本航空学園は、航空工学科が有名だけど、普通科もある学校ですね。 S:大会の情報が無くて、エントラント側もどう参加したらよいかわからなかったんじゃないですか?大会のホームページとかも無いでしょう? 池上:いや、あることはあったけど、たどり着けないくらいわかりにくい。大会本部側もあまり、エントリーが増えるとコントロール出来ないので、ひっそりと開催したかったみたい。 辻岡:山梨で勝ったのは、MONO? 木村:MONOは2006年WEM GP戦では、備北と山梨の2勝ですよ。 池上:何でだろう? 池田:MONOは、ドライバーはうまいですよ。 池上:でも、幸田ではストレートで2回スピンしていた。なんであんなところで回るんだろう? 菊田:EVSで展示してあったので見ましたが、ステアリングが特殊なんですよ。 池上:スピンしたMONOは、追い上げて2位でチェッカー。しかし、スピンをするとピットのチームメンバが、なぜか大喜び。 S:優勝はSHIMADAですね。スーパーエナジーが3位。 木村:このレースは5位までが同一周回。激戦ですね。 池上:本当はもっと記録を出せるチームが、リタイヤしてしまっていた。アイシンAWは、回路で失敗したらしい。接触もしていたし、最後数ラップでストップ。T-WorksもBIZONもパンク。生き残ったのがSHIMADA。 木村:SHIMADAは豊橋とかは優勝出来ていたけど、GP戦では初優勝ですね。そういう意味では、亀吉とかT-Worksは、これだけ出走していて、いつも順位もそこそこなのに、まだ優勝は出来ていない。SHIMADAさんはもちろん実力はあるけど、運もあり、取るところでは、取れた。 【NATS】 BackNumber〜2006秋2 http://www.zdp.co.jp/2006/2006autumn2.html 木村:優勝!ファラデーマジック2、去年2勝の一つ。 辻岡:回生が有利なコースだから強かった? 木村:いや、回生は使っていない。 菊田:NATSが終わったあと、島田さんからメールで、キャパシタの使い方とギヤ比について、質問がきていました。来年に向けて、角形キャパシタをお買いあげいただきました。 辻岡:でも、自分たちは使っていないんでしょ。 木村:バッテリー2個で2時間、しかも高低差も4mあるので、つらいレースだね。ギヤ比の設定が難しくて、本戦では思い切って強気のセッティングにしてみた。 S:本戦ではBIZONがフライングスタートでペナルティ、アイシンAWはピロボール破損でストップ。 池田:3000kmも交換無しで走っていたらしい、そりゃ壊れるだろう。 S:ダーウィンからアデレードの距離に匹敵する。 木村:そんなに走るんだ? 池田:予選もすべて含めて、全部でその距離になったらしい。 木村:実はうちは豊田に続いて、佐川君達が作った、マイコン制御コントローラを投入。 S:マイコン制御コントローラのメリットは? 木村:ホールセンサをこれまでみたいに沢山付けなくても進角制御が可能、進角のレベルも滑らかに変えられる。そして低消費電力。特電モータは、ハイサイドのMOSFETにPチャンネル型を使っているが、より内部抵抗の少ないNチャンネル構成が可能に。ミツバさんは最初からそうなっているんだけど、特電勢としては初かも。あっ、でもT-WorksやアイシンAWはたぶんもうやっているな。 池上:量産でなくてよいから、もう1台、でんちくんの分も作ってよ。 木村:今後はプログラミングですから、組み込みソフトが進化すればいろいろな機能がつく。 辻岡:そこまで作らないといけないんですか、髪の毛が抜けそう。 木村:実際、ドライバーが電流制御するのは、つらい。 辻岡:実際出来ていない。 菊田:でも、データロガーでとった値をみていただければ、ドライバーの苦労がわかって頂けるかと・・・努力はしてますよ(笑)。電流制御といえば、常に全開の自分たちと違って、籾井さんはよくやっていますよね、多回転型のボリュームを使って。 籾井:減速するときは、すごい勢いでボリュームを回している。多回転型だと、3回転が限界だね。 池田:ダイヤルじゃなくて、旋盤のハンドルみたいなやつの方がいいんじゃないの? 【ソーラーカー(秋田/鈴鹿/台湾)】 BackNumber〜2006WSR http://www.zdp.co.jp/2006/2006summer1.html
S:そろそろソーラーカーの話をしますか。 辻岡:大会で言えば、秋田、鈴鹿と台湾の3レース 池上:ネタは一つしかない! 木村:秋田はあるといえば、あるけど、無いと言えば無い。大会出ていないから。 辻岡:エントリーフィーが返ってきましたね、見舞い金として。 池上:ああ、そういえば現地で大会本部の人が言っていたな、東海大は大会に参加していないし、エントリーフィーどうしようか?って。 木村:大会の結果的には、ガリウムヒ素の芦屋大に敵なし。 S:ガリウムヒ素積んでなくても、エントリーが寂しくて、敵もいないだろう? 池上:いや、普通の太陽電池ならば、大して速くない。過去そうだったでしょう? 木村:TIGAのデビュー戦は、東海大のエイヒレで互角に戦えましたからね。 池上:そうか、あのエイヒレ以下か。このあたりは記事に出来ないな(笑)。またN君から抗議のメールがくるぞ。 木村:秋田はN君が来ないで、学生がドライバーやっているしね。でも、TIGAのデビュー戦は車体の実力は出てないですよ。 池上:車体は、攻めた設計ではないかな、基本に忠実というか。コーナーが速いからトレッド広いかと思いきや、それほど広くない。 池田:コーナーが早いと言うことは、タイヤにきちんと荷重がかかっているということ。前後の重量バランスとか、全体のパッケージングが良いということでしょう。逆に言えば直線が遅いのはそれほど不思議ではない。 S:直線が遅いと言うことは、空力が悪い? 池田:そういうことだと思うよ。 木村:今年はWSCに出たいから、ミシュランタイヤが欲しいって言っていたね。 辻岡:久しぶりにWSCで日本勢が、優勝争いに絡むんじゃないですか? 木村:うーん、Nunaもいるから。あとは相手がこけるのを待つしかない。オーロラもうちと一緒で車体を燃やしちゃったから、新車でくるだろうし。 辻岡:今年のWSC、日本チームは他には? 木村:OSUもついにガリウムヒ素を載せて、行くんじゃないかなぁ。 辻岡:ガリウムヒ素は、海外から買うしかないんですか?
木村:日本ではシャープが展示はしていたけど、売ってくれない。 S:鈴鹿とか、もう少しレースの話をしませんか? 木村:台湾のチームもがんばっていたね、レース中に、タイヤ全交換とかやったりして。 池上:台湾の車体は、ロッドエンドの止め方が、ねじ込んであるだけで、ロックナットが無い。危ないと思っていたら、案の定、壊れた。 S:チャレンジクラスは、結構見応えのある勝負でしたね。 木村:紀北はパワー不足だった。今年は、OSUのお下がりのサンパワーがやってきて、800Wになるんじゃないの? S:外国勢では、初めてトルコのチームが来日しましたね。 池上:あの太陽電池は、曲げて良い奴なんですか?(笑) 木村:ごく普通の、ゴッヘルマンの単結晶シリコンですよ。 S:扱い方が、すごかった。ひもでピットにつるされていた様子なんて、まるで洗濯物のようだった。 木村:あのまんま台湾に行っていたけど、台湾でトルコチームは太陽電池が発電しないのでちょっと見てくれと言われて、驚いた。 池上:あんなにグニャグニャ曲げていたら、発電なんかしないだろう。 木村:それが、見るまでもないと思ったんだけど、原因が違った。配線がショートしていた。配線がすごくて、太陽電池からの出力のコードが、半田付けやコネクタも無しに、むき出しの線2本が、よじって、ビニールテープで巻いてあった。 池上:小学生並、ですね(笑)。 木村:『半田ごてが無い』とか言っていた。太陽電池が割れているから発電しないのかと思ったら、それ以前のレベル。 辻岡:参加したチームは、結構、国際的でしたね? 池田:イランのソーラーカーも、台湾にきていたよね。 木村:イランのはすごく重たいんだ。400kgを超える重さ。形状的には良さそうだけど、ガラスのFRPで、真空引きという概念は無かった。厚さも5mmぐらい。 池上:風呂桶みたいだ。 籾井:雌型そのままという感じ? 木村:ファラデーマジック2の雌型の方が、まだ薄いよ。 辻岡:台湾も3チームいましたね。 S:アメリカからも、ミネソタ大、プリンシピア大。ドイツからシュミットさんも来ていたんですね。 木村:ドイツからは、ツール・ド・ソルに出ていたような20世紀のソーラーカーも来ていた。 【その他の話題】 池田:去年は九州のエコデンの大会に行ってきました。九州ではエコデンの大会が3大会もあった。来年はオートポリスでも開かれるらしい。 池上:沖縄の大会って、まだやっているんですか?ちなみに沖縄の大会はノーヘルでしたよ。 池田:去年は、宮古島で開催された。会場は教習所。各島持ち回りらしいです。 S:是非竹富島あたりでやってもらえると、喜んで行きますよ。 辻岡:エコデンは、EVエコランとはレギュレーション的に、どう違うんですか? 池田:基本的に電池は12V1個だけ。モータは、ワイパーモータークラスとそれ以外のモータのクラスがあって、競技時間は40分。 池上:なんだか中途半端だな。1時間持たなかったのか? 池田:歴史的な経緯を言うと、まず電池はもともと12V2個だったんだけど、スポンサーが2個だと渡すのが大変ということで、途中で12V一個になった。 辻岡:モーターがワイパーモーターと言うことは、効率悪いんじゃないですか? 池上:そうだね、効率60%ぐらいとか。 池田:高校生向けに参加しやすいように、ワイパーモーターのギヤユニットも全部含めて使うということで、コストも製作のしやすさも押さえるというレギュレーションだから。 池上:ベンツのワイパーモーターが良いとか言っている人がいたけど本当? 木村:じゃあ、ミツバさんに特製モーターを作ってもらって・・・ 池田:たぶん一番効率がよいのは、古いミニやフォルクスワーゲンビートル用の、電装系を6Vから12Vに変更するため、12V用に巻き直したワイパーモーター。アメリカだと通販で売ってるから市販品には違いない。普通のワイパー用モータは、内部のギヤの構造がマーシャル方式で、ウォームギヤとウォームホイールの構造。だけど、昔の奴は、今のものとモータの向きが違うからスパーギヤのはず。そうだとしたら、ギヤの駆動効率が良い。 木村:そのギヤを取り外したりしちゃ、いけないんですか? 池田:外すとレギュレーション違反になるって聞いたよ。 木村:そこのところを、WPC加工とかしたらどうなの? 池田:まあ、そこまでやるのならばやれば?という感じだけど、それを言い出したらきりがないよね。 S:微妙なレギュレーションですね。 池田:競技時間が40分になったのは、乾電池クラスをもうけたら、大会の時間が足りなくなって為、1時間から短縮した。 S:秋田のワールド・エコノ・ムーブよりも、前から開催していたんですか? 池田:大会の歴史としては、'95年からだから同じだね。 池上:エコデン側の情報はあまり入ってこないけど、今EVエコランに参加している高校生チームはかつて参加していたりしている。紀北も昔、出場ていた。 池田:全国大会は全国自動車教育研究会が主催していて、この大会で上位入賞すると、高校生にとっては就職や進学に有利になるらしい。 池上:エコデンは、WEMと比べると、甲子園的な要素があるから。 池田:大人は、エコデン全国大会はご遠慮頂いた方が良いかと。WEMに参加しているようなトップチームが出るのは、国体少年の部に、大人が出るようなもんだから。 S:エコデンは、車体に関する基本的なレギュレーションは同じようだし、EVエコランの楽しみを広げるという意味でも、注目ですね。
辻岡:昨年は秋に、EVと太陽電池に関する展示会やカンファレンスが立て続けにありましたね。 木村:EVS22(http://www.evs22.org/)と、第1回新エネルギー世界展示会(http://www.cnt-inc.co.jp/energy/)とか、新エネルギー世界展示会では、1993年のWSCで3位入賞のSon of Sunとか展示してあった。 池上:なつかしいなぁ。 木村:もう太陽電池の変換効率は、40%の時代ですよ。 池上:ガリウムヒ素系で? 菊田:昔きいた理論値を、超えていますよね。 木村:いやいや、そういうこともあったので、理論値は今や80%以上になっているんですよ。これで当面は大丈夫! 菊田:シリコンでも理論値は21%とか言ってましたよね?何で超えられるようになったんですか? 木村:太陽電池の表面を、逆ピラミッド型にエッチングして、反射率を押さえたりと、いろいろな技術の進歩があったので、それで理論値も上がっているんですよ。
菊田:木村先生、ファラデーマジック2の型、見守っておいてくださいね。良くない噂を聞いたので。 辻岡:どんな噂? 菊田:学生の井谷くんが、卒研でガソリンエコランをやろうとしていて、それならばファラデーマジック2の型がそこにあるから・・・という話を。初代のファラデーマジックの型のように、半分に切られて拡張されてしまうのは、なんとしても阻止しなければ。 木村:そんなことは、私が絶対に許さない!
S:中国での需要増の影響ですか? 辻岡:ボーイングもあるんでしょう? 池田:ボーイングもあるけど、中国が一番影響大きいらしいよ。 辻岡:中国で、何に使うんですか? 池田:スポーツ用品。テニスラケットとか、釣り竿とか、ゴルフクラブとか。 S:カーボンだけでなくて、いろいろ高騰していますよね。たとえばチーズとかも中国での消費が増えて、国際的に価格が上がっているとか。 池上:もう素材系は、片っ端から値段上がってるよ。アルミもマグネシウムも鉄も。 菊田:銅の値段も、3倍になっています。 池田:電線やマンホールのフタを盗んで、中国に売っちゃう奴もいるくらいだから。
S:忘れていた。去年はついに、念願の本を出しましたね。 籾井:ということで、シャンパンで乾杯でもしましょう! 池上:決定的なミスが2カ所あるんだよなぁ。一つは加速抵抗の式で第2刷には直る予定なんだけど、もう一つは空気密度が一桁間違っている数値がある。普段そんないい加減な計算しかしていないから。 池田:特殊電装の西村さんが第2版では、マグネットを削る写真は、カットしてくれって言っていた。 池上:あれ見たら、みんな削っちゃいますよ。 木村:モーターが売れて良いじゃないですか? 池田:いや、売れないよ。ローターだけしか売れない。 池上:じゃあ、保守部品としてローターを高めに値付けしよう。(笑) S:結局、何部刷ったんですか? 池上:初版は2300部、2刷でさらに1000部追加。 S:発売直後、Amazon.co.jpで納期が2週間とかなっていたけど。 木村:部数が少ないから全国に配るとすぐ無くなる量だけど、結局マニアックな人だけがAmazon.co.jpで買うから、Amazon.co.jpだけで品薄になったらしい。発行後にすぐの増版は、この手の専門書としては大ヒットらしいですよ。 池上:お世話になった人とか周りに配る為に、自腹で結構買ったけど、印税から差し引いたら、逆に借金になってしまった。
S:本の次として、噂のキットカーは、本当に発売するんですか? 池上:一応準備はしている。カウルもついて、ボディーの組み立てキットで40万ぐらい。 S:いつ発売するの? 池上:講習会で発表して、タイのエコノムーブ(http://www.ortev.com/eco/)には間に合わせたい。 木村:タイに間に合わせるって、船積みは2月ですよ? 池上:だって、3日でできるもの。(笑) 籾井:3日じゃ、何もできないよ。 池上:すいません、徹夜で3日ならば・・・。 辻岡:試作品はあるんですか? 池上:まだ無い。 池田:図面も完成していないだろうに。 池上:3/3の講習会の時には、バラでお披露目できるかもしれない、かな? 木村:講習会のテキストは? 池上:・・・それは、お正月三が日で書きます。 木村:製作講習会の資料を担当する方からも、『お酒はほどほどに、原稿をお願いします』って、メールがきていましたね。 池上:そのメール見て、何で私の性格を知っているんだろう?と思った。 木村:本を作成したときの風評を聞いて学習したんですよ。きちんと締め切り守ってくださいね。
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