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S:新年明けましておめでとうございます。 それでは早速、2015年を振り返っていきましょう。 目次 WEM秋田 http://www.zdp.co.jp/2015/2015spring2.html
S:今年は残念ながら遂に4戦になってしまったWEM GP戦。初戦は秋田県大潟村。 木村:そのWEM秋田ではMONO-Fが初優勝。 籾井:Tachyonは、2年連続パンクでストップ。2014年はチューブの選定が良くなかったということで、昨年はミシュランに戻したんだけど、小さな石が刺さってしまった。反省点としては、少し空気圧が高いので来年は下げようと思う。 辻岡:パンク残念でしたね・・・房間さん含め大会側がいろいろ配慮してくださって嬉しかったです S:例のコスモ、じゃなくて、コースクリーナーね。 辻岡:あれはどんな経緯で準備してくださったのでしょうか・・・? 籾井:カロッツェリア金子さんお手製のクリーナーは大きな石を取るのに有効で、それに加えて細かい尖った石はブロア+バキュームの様な装置が必要ですね。もしくは隙間から出てこない様に固めてしまうとか。 S:来年はこのクラスを用意した方がいいんじゃないの? 辻岡:あはは!さすがに凄いです! 籾井:もてぎには、まさしくそのバキュームスイーパー車があったね。レンタルすると費用が結構するんだよなぁ・・・。 辻岡:パンクしない技術が必要ですね。
籾井:近年、パンク病は治ったはずだったんだけどね。 木村:籾井君の自作マニアの延長線上にタイヤ製作はあるのかな? S:昔、ゴムをこねていたという噂も聞きましたが・・・。 籾井:あるけど、他にやるべき事が多すぎて最近は遠ざかっていますね。 木村:コアレスになってから秋田では不発だったっけ? 籾井:秋田ではまだコアレス完走出来ていないですね。ただ、コアレスが悪い訳ではなく、パンクは常に前輪ですので。ペースが速すぎてパンクしてしまう様だと現状のタイヤとチューブの限界ということで困ってしまいます。 辻岡:サス投入ですかね・・・? 籾井:そうなっちゃうね。まだエコノムーブはその速度領域に達してはいないと思っているけど、さらに速度上がると必要かもね。 池田:トシヤンさんの昔の車両にはRCカーみたいなエラストマーを使ったサスがついてたよね。 籾井:トシヤンのそこ見て無かったな。 S:BIZONもリアのパンクでしたね。そして、MONO-Fがつばさ54号を振り切って、WEM秋田初優勝。 木村:WEM秋田で、籾井君の生涯パンク率はかなり高いイメージですが?
木村:BIZONも、パンクしなかったらどうなっていたのだろう。 籾井:来年はMONOの勢いを止めないとな。そういえばTTDCとしては昨年が活動最後って言っていたけど、今年は、チーム名を何にするのだろう? 木村:トヨタ自動車と子会社であるトヨタテクニカルディベロップメント(TTDC)の車両開発機能統合の件だね。 S:この座談会の記事が掲載される頃には、もう統合だね。 辻岡:名前は注目ですね。レースですが、MONOはZDPの走り次第では2位を維持することに専念するつもりだったそうで・・・パンクの電話受けた直後に話かけなきゃよかったかな^^; 籾井:でもパンクしちゃったら関係ないんじゃない? 木村:マツダ車やホンダ車への市販車への搭載例が出てきたので、キャパシタは一般的な技術として前進しています。 籾井2016秋田WEMに向けては新型マイコンモーターコントローラはもてぎで実戦投入したので、それをベースに同期整流、昇圧回生、進角をちゃんとつけよう。 S:ZDP(Tachyon)として出走しているのは、WEMGPは秋田だけで、次のレースは、ene-1もてぎか? 籾井:そうですね。東海大のソーラーカー設計製作を手伝っていたので。 池田:袖ヶ浦では奇跡的なタイミングでオフィシャルをできたけど、2016年はサーキットに行けるかわからないな〜。 S:池田さんのデコの退職は、所謂介護離職ですよね? ZDP SHOPは順調でしょうか? 池田:意外に順調ですね。私が外に出かけられない以外、ZDP SHOPの運営そのものは問題ないですよ。
S:池田さんがサーキットにいけないと、袖ヶ浦のシングルシーターが開催できなくなってしまう? 籾井:本当は池田さんがやるはずじゃなかったんでしょう? 池田:そういうわけでもないけれど、車検委員だけ誰かやってくれれば、開催自体は問題ないですよ。JEVRAさんは台数さえ集まれば年2回開催したいぐらいだしね。 S:WEM GP戦といえば、GP戦の一戦を宮古島でやろうという話が動いていて・・・。 辻岡:宮古島ぁ〜?? S:沖縄の飯塚先生曰く、エコノムーブの車体はサーフボード同様、重量を超えない範囲で、飛行機の手荷物として空輸できるらしい。 辻岡:なるほど、手荷物ですか・・・。 木村:宮古島は、エコデンは開催したことがありましたね? 籾井:飛行場ならば、段差があるが走れない事はないみたい。 木村:下地島空港のある下地島は宮古市だけど、別の島ですね。 S:あのチャレンジをした場所は飛行場だったけど、一般道をクローズしてやってみたいとも言っていたので、コースはまだ未定ですね。
池田:下地島空港は、もうJALもANAもあそこで訓練するのをやめちゃったし、使い道に困っているはず。 木村:やるなら、バッテリ類は現地調達かな。 S:昔、神戸の空港がオープンする前に、滑走路でレースしたこともあったね。 辻岡:飛行場と言えば、白浜もありました。 木村:舞洲も軽飛行場滑走路だったような? 籾井:山梨の航空学園もそうでしょう。 辻岡:やるなら春ですかね? 籾井:1月開催と言っていた様な。 池上:空港って水はけの関係なのか、エコノムーブ的にみると路面がスムーズっていう印象は無いね。
S:飛行場の滑走路は、堅いコンクリで厳しい路面じゃ無かったっけ? 辻岡:白浜の路面はそんな印象でしたね 木村:飛行機のタイヤ空気圧はトラックの2倍くらい高いのでコンクリート舗装でないと持たないのでは?神戸のときも路面は荒くてパンクしたような記憶があります。 籾井:この間の東京忘年会の時点で、飯塚先生は短パン履いてると言ってた。 S:いや、それは、沖縄も今年は特に暖冬らしいから。 辻岡:目的が観光ですね(笑) 籾井:飛行機飛んでいたら素晴らしい撮影スポットですね。 S:GP戦の話は、結局走っていないから、こんな感じでしょうか・・・。 木村:すみません、なんと私、今年は一度も国内大会に行けませんでした。 辻岡:エコノムーブライトの参加台数はイマイチでしたが、とっつきにくいのでしょうか・・・ 木村:でも、CQ出版社からMOTORエレクトロニクスやキッとカーが出ているので、とっつきやすいと思います。 籾井:モータは何か頑張ったんですか? 木村:昨年に比べて回転数を落としたことと、コントローラのマイコン基板はキットではなく自作だったようです。 辻岡:お、自作とは、やりましたね! 籾井:コントローラを作れる学生がいるんですか?
木村:実家がうなぎ屋の横内君。 籾井:WSC2015でバッテリ担当だった、横内君? 木村:そうです。某モーターメーカーに就職します。 辻岡:なかなかの強者になりそうですね。 池上:回転数早いと鉄損増えるから落としたのかな? 辻岡:結構回しますね。 木村:鉄損が大きめなので、さすがにそこまでは回していません。キッとのモータはトルクを出すために、多極化されていて、磁束密度も大きめなのかも? 【2015 Ene-1GP MOTEGI KV-40】 http://www.zdp.co.jp/2015/2015autumn1.html#A20151128 S:ene-1もてぎでTachyonは、絶妙なポイント差で、タイムアタックから90分ロングディスタンスでの逆転でしたね。 籾井:もてぎのene-1は、直前までコントローラ苦労していたし、佐川君も出張が入ってしまったので、実は出走すら迷ってました。 辻岡:初参加の2014年大会が雨で、コンディションそろったら、いったいどのくらいのペースで走れるのかが不明だったので、結構出たとこ勝負にはなってました。 籾井:秋田の予行練習位に考えていて、タイムアタックのセッティングも全くしていなかったので、普通に遅かった。 池上:序盤からトップに立って引っ張っていったのは意外だったなぁ。 S:おや、404ecorun所属の池上さん。 籾井:そう?意外ですか? 池上:最後の小技が無いから引き離すしかなかった?? 籾井:ワットメータも積んでないし、人間積算計しかないのでペースが分らなくて。一応前にでておくかって感じでした。 辻岡:頼りは佐川君の放電データだけでしたからね。きっちりだったので籾井さんには頭下がります、凄いです。 木村:秋田と速度域は近かったようなので、秋田用コアレスモータが生かせた感じ? S:1周1.5mileのコースを約3分で走行だから、50km/h弱ぐらいで走り続けるんだ。結構高速。 辻岡:速いですよ。ペースも台数の割にバラバラ。平地の部分に車集まるので密度も高くみえて・・・運転してる側としてはどうなんですか? 籾井:基本は平均2Aイメージになる様にアクセルボリュームは一定で触らない様にしてBizonに追いつかれたら少しだけボリュームをあけていくという低レベルな作戦。 籾井:秋田は50km/h巡航だが、もてぎは45km/h平均なので、ずっとPWM絞りっぱなしです。全開になったのはゴールの時だけです。 辻岡:電話も途切れてしまい、放電データやBIZONとの差を伝えられず・・・事前の準備の大事さを痛感しました 籾井:みんなキープレフトを守ってなくて、しかもBizonとペースが同じだった時は常に交差していたので追い抜きが大変でした。 辻岡:怖いですね・・・サングラスやっぱり必要ですね。それか深夜の通販でやっている怪しい車用サンバイザー 籾井:最後Bizonに抜かされるのではないかとドキドキしていました。 辻岡:去年の逆転劇がありますから・・・90分経過後の最初のトップチェッカールールは、なかなか慣れません! 木村:ところでEVOLTAって、放電特性は年々変わっているの? 池上:指定品の品番は去年とは同じでしたね。 http://www.zdp.co.jp/2015/2015suzuka1.html 辻岡:鈴鹿行けてなくて・・・Team RED ZONEが久々の話題の新参チームですか? 木村:メンバーは新参ではないけど、チームは新参。 S:箝口令が敷かれていて、ZDPのメンバーはTeam RED ZONEの事はほとんど知らずに、いきなり鈴鹿でサプライズ。 辻岡:箝口令とは^^;もともと計画あったのですね。山本さんソーラーも興味あるとは知らなかったです 池上:私にもナイショなんだもんな〜 木村:三瀬君はタイミング的にはこの車体製作ために、芦屋大学を退職したことになる。 S:主な設計がMONO山本さん、製作の中心は三瀬さん? 池上:REDZONEは設計製作の時間が無いから、先にボディの外形決めて製作スタート。中身はあとから設計したそうです。レース直前に足回り作り直したりして、相当大変だったらしいよ。 籾井:電池はどこにでも積めるから考えなくていいと野村さんから言われて自由に設計したらしい。 辻岡:それはすげ〜 籾井:設計エコノムーブレベルに攻めているよね。 S:結果的には、ドリームクラスには太刀打ちできないにしても、ドリームクラストップで、芦屋大の上にでられてよかったのですよね。 辻岡:一発目でそれはすごいですよね。メンバーのやる気レベルも伺えますね。 S:来年も楽しみですね。来年といえば、東海大学熊本キャンパスもカタマラン型のソーラーカーを作っているみたいですが、あれは鈴鹿用ですか? 辻岡:オーストラリアに2台立つ日がくるんでしょうか! 木村:鈴鹿のオリンピアクラス用です。宮工の山本先生やOBの指導もあり、かなり、がんばっていますよ。 池上:オリンピアクラスのレギュレーションに動きがあるらしいのだけど・・・ S:この英文のやつですか? 池上:そう。その英文のオリンピアクラスのレギュレーション。 木村:ぱっと見ですけど少なくとも、GPSロガーを積むスペースは必要になりそうですね。 辻岡:GPSロガーですか。F3とかみたいにGPS+動画ロガーが義務化される日も近いですかね? 木村:鈴鹿ドリームクラスの勝敗を分けたのは何だったんだろう? 辻岡:太陽電池も日本メーカー頑張ってほしい! 池田:そういえば、中国ルートでサンパワーのセルが入手しやすくなってきた印象があるね。 木村:話を戻して、RED ZONEのサスペンションがやばかったという噂ですが・・・。 籾井:池上さん、辛口にイジってなかったっけ? 池上:ああ、Team RED ZONEの仮想ピボットサスアームの話ね。 籾井:そう。MONO-Fのリアと同じ構造なんだよね。あれってダメ?僕は嫌いじゃないんだけど。 池上:剛性低下が問題。エコランなら荷重も低いからリスクも少ないけど、ソーラーカーはブレーキも使うし、もし、操縦安定性が悪かった時に「剛性不足が原因じゃない?」ってなった時に泣けてくるから極力避けたい手法だね。どうしてもそれじゃないと足り立たないのであれば仕方ないけど、メリットがスクラブ半径が小さくできるくらいであれば採用しない方が良い。 籾井:どこの部材の剛性?感覚的にだけどステアリングリンクの剛性は良い気がする。前後やサイド荷重が掛かってステアする動きが出るとダメですね。 池上:エコノムーブでみんなリヤでやってる仮想ピボットも、横方向に力かかると剛性低いでしょ。ソーラーカーでダブルウイッショボーンでやると前後方向で剛性低い(横方向もそうだけど)。 籾井:作りと角度設定次第だけど、取り付けスパンを広くして分散できるので意外と剛性低くない気がするんだよな。まぁ、エコノムーブのリアはあれが良いと思うけど、ソーラーのダブルウィッシュボーンにメリットないか。 池上:もともとブッシュでグニャグニャな自動車を参考にしちゃうから、間違った方向に行ってしまうんだな。 籾井:ショックの取り付けもベルクランク経由でやっているんだね。これはスパッツ小型化の為だよね。ロアーアーム部の構造が見えないけど、少なくともアッパーアームはサイドから見てブレーキの回転を抑える構造ではないのでロアーアーム次第ですね。 木村:RED ZONEはショルダーがないFIA公認シートを積んでいた。 池田:あのシート、スーパー7用で、滅茶苦茶高いよ。 池上:さすが池田さんなんでも知っていますね〜。 池田:Sと一緒に大井町で柏会のメンバーと飲んだときに、伊倉君からオリンピアクラスの車両の構想図を見せてもらって「FIA公認シートがキーパーツになる」と思って、幅が狭いシートを探したことがあったのよ。 辻岡:スーパー7用ってだけでもう高級品決定って感じしますもんね・・・ 木村:1800イギリスポンドということは、30万円以上にはなる。 S:3.5 kgか!軽いな。 池上:ミツバモーターの売り上げすごいらしいから。野村くん。 木村:デルフト工大にも売ってしまうし・・・。 S:その話が出てきたところで、そろそろWSCいきますか? 【Bridgestone World Solar Challenge 2015】 http://www.zdp.co.jp/2015/2015wsc2.html 辻岡:レース自体は、走る前から苦労の連続と見えましたが・・・実際どうでしたか? 木村:BSジャパンの放送は、テレビ局としては成功だったようです。 辻岡:お、それは何よりですね!視聴率よかったんでしょうかね? 池上:実はまだ放映見てなかったりします。3時間全部見た人ってどんな人? 籾井:僕も実は全く見ていない。ムカッと来たらどうしようと思って。 木村:本当かどうかはわかりませんが、2017年も出るなら制作したいとトップの方は考えているそうです。 佐川:東海大上層部では、出てもいいんですよね? S:テレビ番組的には、3時間に無理矢理延ばした感があって、撮らなくても良いような内容まで・・・。 佐川:よく、あれだけ伸ばせたと感心しています 木村:長い方がTVCMをいっぱい入れられるので、いいんじゃないですか。映像の歩留まりを上げれば、撮影コストを回収しやすい。放送時期がレース後間もないので、確実に使える絵をいかに確保できるかが勝負だったんだのでしょう。間延びしないように、相当がんばったと思います。 池上:地獄の黙示録は3時間超える「完全版」で見た方がいいよ。見るのかなり大変だけど。 S:技術的な流れで言えば、2013年にNuna,東海、ミシガンがカタマランで作ってきて、世界的に2015年はそれが主流となった。 池上:東海大的な15Tokai Challengerのコンセプトは? 木村:2013年型の正常進化。 S:主要コンポーネントで言うと、モータはMITSUBAの輸出、CellはSuncatモジューリングのGen3が上位勢にいきわたるようになり、僅差での勝負となった。 辻岡:MITSUBAの技術が認められメジャー化するのは日本エコラン/ソーラー業界としては嬉しい事でもありますよね。アドバンテージがなくなるの辛いけど。 池上:野村商会の活躍によってWSCでのミツバのシェアはすでに半分ぐらい行ってるのかな? 佐川:いつまで、ミツバさんは東海大学のサポートをしてくれるのか・・・ 木村:年内発送目標でしたが、できていません。 池上:触れてはいけないところを触れますか?トップチームのサンパワー勢の変換効率23.9%とか24%以上と言われると、戦えない気がするのですが・・・ S:これも触れにくいでしょうけど、転がり性能では引けを取らないと言われていたブリヂストンタイヤですが、実戦ではパンクが増え・・・。 主要コンポーネントの性能が同じもしくは劣勢になりかけている状況では、3月から助っ人が設計を始めるような体制で勝つのは、もはや厳しいですね。 籾井:池上さんの環境が変わってしまったので、実質設計ができなくなり、その分のボディ形状検討は僕が担当した。4月末がTCMへの出図期限だった為に、WEMの直前まで平日も朝4時まで頑張ってやる嵌めになり、前半の負担は殆ど僕に来た。完全なボランティアだったけど、やるからには全力でやった。しかし、設計のスタートが3月だったのでとにかく時間がなかった。大事な空力は時間が無かったので、結局締め切り日で手を止めたというだけで、やり切った感が無い。 池上:みんな「東海大のキャノピーはでかいなぁ。もっと細くすれば良いのに」と思っているだろうけど、設計間に合わせるためには「ロールフープはハッチの開閉機構は2013年型を基本踏襲」って方針しかできないもの。 木村:それでも空力はかなり向上していて、一昔前とは話が変わってきます。 辻岡:空力はエコラン的な話になってきてますね。ノウハウ活かせますね。 池上:それを週末数回で設計するのはムリですね。 辻岡:なるほど・・・。 木村:業務的にも私が前線で関われなくなることが予測できているので、決断できなかった。2014年〜2015年はアブダビの件もあって遅れが出て、WSC 2015は予算の目処が立たないところからスタートしていますので、これでも見切り発車したくらいです。 籾井:予算がどうこうの前に、誰がやるのかが、決まっていなかった。レギュレーションは既にでている訳だから検討はタダでできるので、スポンサーが決まってなかったからは言い訳にならない。手伝うにも限界がある。2015WSC=「当事者不在」これに尽きる。2013年で悔しい思いをしたのであれば、2015年の参戦決定に関係なく、帰国してすぐにどうすべきだったのか?を反省し、次に備えるべきだった。2015年大会が終わって、たとえば今次の大会に出ることが決まってなくても、今からイメージを膨らませる事はできる。 S:様々なことが決まっていない中で、もちろん頑張っている学生もいるけど、一方でなんとなくWSCに連れて行ってもらえるという感じの学生も、前回ぐらいから増えているような気がする。まあこれは、東海大学の学生に限った話では無いけど。 池上:佐川くん、今なら止めないよ。2015年の5月に退職しても2015年大会には手遅れだったけど、今からなら2017年に向けての準備時間あるし。 木村:大手自動車メーカーより給料は下がるんですよね。それに、大学で、ソーラーカーにかかりきりになることも実際には厳しいのでなかなか実現できません。 籾井:僕と池上さんならば、どちらか一方でないと無理ですね。今回、表には見えないかもしれないけど充電台、反射板の件で池上さんと僕は相当やりあっています。一時は目の前に池上さんがいたら本当にぶん殴ってしまう程だったので、別の場所に居て良かった。昔、何度も完全下請けはやっているが、対等な関係で共同作業は絶対無理だと思った。どちらが合ってるではなくて、プロセスや好みが、全く違う。 木村:物作りが得意な教員が大学にいるようなのでチームを補強できないか画策中です。ただし、ソーラーカーの経験はないので戦力化には時間がかかりそうです。 S:そう考えると、1年間休学してソーラーカーに没頭するデルフト工科大学の学生は、えらいな。 籾井:休学しているんだ、確かにそれはいいですね。 辻岡:マジですか!?海外はそういった土壌がありますからね・・・やめる1択の日本は辛い。 池上:彼らは休学と言いつつ評価されるシステムらしいけど、日本では理由はどうであれマイナス評価にしかならないよね。たぶん。 木村:欧米の大学では、若いうちに1年くらい学業を離れるのは一般化していています。企業の人事は採用の際にはプラスで見てくれますが、初任給が上がるわけではない。本人が成長している分、昇格、昇任が早くなれば経済的には元が取れるけど、満足度とか幸福度はまた別の話。 木村:こういったギャップイヤーという制度があります。 池上:日本の場合、実践教育は社会に出てから。そこが大きく違うところですね。 辻岡:えっと、レース振り返りに戻りますか。 池上:そうね。ネタ的に使えない内容が多すぎるよね。 S:あと今回避けて通れないのは、ミシガン大学からのペナルティネタかな。 辻岡:はい、以前にも聞いちゃったのですが、周辺の東海大ファンたちからは「交通違反どうしたの?」って結果だけ聞くとそうなんですが、実情だいぶ違いますもんね 池上:あの時、私がすぐにオブザーバーに言うべきだったね。「彼らが我々を抜かせないようにスピードを上げた。危険な状況を作ったのは彼らだ」と。 木村:うーん、サッカーみたいな世界になってきました。 自ら仕掛けておいて、相手を陥れるペナルティ合戦が始まった感じですね。 池上:前回のWSCでもオブザーバによるペナルティが同じような状況だったんだから・・・2年前も日本に帰ってきてから状況をまとめてクリスさんに報告しようって提案したけど、それは何もしてないよね? 辻岡:やはり映像による記録で判定してもらわないと。ラグビーのTMOみたいに 木村:2014年のチリ大会でもペナルティ合戦になった事もあり、自衛の為に今回は多くのサポートカーで映像録画していました。が、指令車の映像を見ると、レンズの望遠効果が効いているせいもあるんですが、一見すると東海大側が無理な追い越しをしているようにしか見えないんですよ。よく見ると、ミシガン大が意地悪をしていることが分かるのですが・・・ 池上:東海大は最高速度の設定が低いので、1度目追い越しかけて抜き切れなくて。その後、三瀬くんがかなり下がって助走距離を取っちゃったのも正直言ってダメなんだよな。あれでは追い越しを止めたように見える。 籾井:それでも、大会側がああいうくだらん事はイカンと思ってくれないと根本的な解決にならない気がするんだけど、どう考えているんだろう?何もポリシーは無いのかな? 木村:ベルギーのPunch PowerTrain(以下、パンチ)とか工学院大もペナルティを付けられました。 佐川:パンチは45分とかついていましたね。 S:パンチは1時間だよ、可哀想に。優勝を狙うレース戦略としては、これ一発でゲームオーバーだね。 池上:あ〜パンチもさらに理不尽らしいね。 辻岡:みんな勝ちたいんですね・・・それは認めるけど。指令車では相手の動き予測できないですもんね。自分が参加したときは、抜くとき相手の指令車に無線したりしてた記憶ありますが・・・ 木村:いまも無線で連絡するのは一緒です。 籾井:GPSはどうなったんですか? 池上:そう。GPS。 大会本部に「追い抜きをかけてるのにミシガンの指令車が速度を上げた」って抗議したら「GPSロガーのデータを確認する」って言われたんでしょ?回答あるまでずっと言い続けること! 木村:次回の車両には、オーバーテイクモードを用意する必要があると実感しました。 籾井:法定速度上限にはりついたら使えないんじゃないですか? 池上:オーバーテイクモードとか、そういう問題じゃないでしょ! 辻岡:抗議される事に慣れてない組織だと、硬直しちゃうのかも。しかし1時間のペナルティはきつすぎ。そこから後半は、とにかく全開ですか? 佐川:だいぶ追い上げてきてましたね。 辻岡:操安性はどうでした?快適? 佐川:スロットルの味付けも甘かったのですが、今回の運転は難しかったです 辻岡:あら・・・聞いてごめん。 佐川:常にハンドル修正している感じでしたね。 ただ、サーキットはスピンせずにすみました! 辻岡:予選後の、ガッツポーズの写真はよかった。
すべてを表していた感じ 佐川:二年越しの汚名返上ですし、そこそこのタイムでも嬉しかったですね 池上:籾井の写真見たら、クルーザークラスのチーム結構オーバーランしていたね。 佐川:それは知らなかったです 籾井:Sun Swiftは最終コーナーでバーストしたので、そのままグラベルに飛び出したんだけどね。Tehran大学は、膨らんではみ出していたな。 S:みんな攻めているね。1日目の事を考えると、今や予選もだいぶ重要になってきたね。 池上:でもNuonは早々に挽回してきたよね。ちょっとびっくりした。 辻岡:うーむ、どんな作戦を・・・交通量まではコントロールできないでしょうに・・・ 木村:信号のタイミングまで読み切ることが必要になる? 辻岡:レース中盤以降は、ベストで走行するもパンクなどあり、なかなかペース上げられず。パンクは石ですか?それとも車体干渉? 木村:2回のうち最初は石と言えば石だけど、2回目はタイヤカバーとの干渉が一番の原因。 籾井:いきなり話が飛ぶけど、Facebookの「アデレードソーラーカー研究所」って誰がやっているの? S:アデレード大の技官の方ですね。ビクトリアスクエアでお目にかかりました。 籾井:我々の知らない人って事?随分詳しいけど、昔どこかのチームにいたのかな? S:もともとアデレード大に勤めていたようですが、どうも2015年のレース直前になって、大学のソーラーカーチームに巻き込まれたらしい。 籾井:えー凄いね。 辻岡:一応レース最後までいきますかね、レース終盤はきつかったと思うんですけど 木村:前方に雲があり、引っかかりそうで引っかからなかった。 辻岡:衛星写真を駆使した結果ですかね!おかげで日本はでスッキリとニュースみられました! 【その他小ネタ】 木村:WGCでは2015年神奈川工科大学KAITが優勝。 池田:記念誌の話は、団ちゃん(高橋団吉:元ZDP代表)のところに秋田の山本さんから電話があった。 S:こっちも体制・後継者か。 辻岡:最後は新年らしく、2016年の抱負で締めましょうか! 佐川:今年は色々、整理する年にしたいです。 籾井:何を整理? 佐川:人生の取捨選択? 手を広げすぎて、バランスも悪いので S:人生、何かを得ていると言うことは、何かを失っているということだからね。逆もまたしかり。 辻岡:深いですね。勉強になります 木村:業務連絡-大学周辺エリアで経営者をやっている方のお嬢様がいるんですが、佐川くん今度会ってみる? 辻岡:業務とは・・・^^ 木村:地域連携室長でもあるので、半分くらいは業務とも言えなくない。 佐川:僕は来るもの拒まずです。♥ 辻岡:それだから手を広げすぎ? |
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