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新春特別企画、ZDPメンバーが1年の活動を振り返る『ZDP座談会』。今回は座談会初の試みとして、チャットでの収録となりました。 目次
WEM秋田 http://www.zdp.co.jp/2014/2014spring2.html
籾井:三年越しのコアレスが完成してバッチリだったんだけど、予選、決勝とも同じ時間、同じ場所でパンクしてしまい非常に残念でした。前の年の予選は古いチューブ+自作でパンクしていたので、新しいのに変えたんだけどチョイスが良くなかったみたい。 辻岡:ぴったり同じ時間にパンクしましたね。タイヤも旋回外輪側でしたのでストレスに耐えられない仕様だったのですね、きっと。 籾井:秋田で反省したのは、他のレースにほとんどでていなかったこと。普段から出ていればチューブの問題は気づけたはずだと思いました。 佐川:秋田の優勝がアイシンAW、2位TTDC、3位エンドレス。アイシンAWさんは、91.97kmで92km目前でした。 辻岡:92kmも目前の時代に・・・。技術的なポイントは何だったのでしょうね? 佐川:実は、佐川充電ミスってました。いまいち、新型バッテリーの特性がつかめていません。 木村:で、調子よく走っていたけど、実際のところ、コアレスモーターの出来は良かったの? 籾井:絶対値は測定精度もあるので分かりませんが、コアレスモーターは前作のアモルファス比でだいぶ良いですよ。意外と走りやすいです。 辻岡:モーターの出来は良かったと思います。ベンチ計測していても、綺麗に回転している感じがしました。制御しやすい素直なモーターの印象です。 木村:実は、コアレスは発電機なら設計しました。 ちょっと変わっている、リニア発電機というものなんですけど・・・。鉄損ゼロ、コギングゼロというのは、やっぱりすごいことだと実感した。 佐川:コアレス発電機はモノになったのですか? 木村:今、試作品の設計製作に入っていますが、実際にものにするのは大変ですね。 という点で、カタチをつくるエコラン業界は偉大だと思いますよ。 木村:でも、コイルのインピーダンスが少ないので、コントローラー的にはつらそうな感じ。トルクも十分に出せるのか心配。実際のところ、ネオジム磁石でエアギャップ中にどのくらいの磁束密度が出せるのかなぁ・・・。 籾井:日本ケミコン製の大きなトロイダルアモルファスコアを使用していますので、安定してますよ。レースで結果が出るまではまだ詳細は秘密 アモルファスよりは1kg位重くなっちゃいました。 木村:重くなっても、それ以上に効率が良ければ、もちろんメリット大。 何しろ、コアを抜かなくても、常にコア抜き状態で走っているようなものですから。 辻岡:インダクタンスは大事だと痛感した1年でした。電磁気学そのものですし。先生、授業にどうですか? 木村:電気磁気学を授業で教えたことあるんだけど、これほどモーターに役立たないとは思わなかった。 もちろん、基礎は基礎でつながっているのですが、モーターはモーターとして勉強しないと理解できませんね。 そろそろ、フレミングの左手の法則から脱却しないと、マブチモータを使っている子どもたちはついて行けなくなりますよ。コアレスモーター全盛の時代が来ればフレミング左手の法則でもいいな。 籾井:学校の教育は順番が逆ですよね。大学の授業なんか、僕はほとんど残っていないですもの。エコノムーブとかやった上で、何故この学問が必要なのかを知った方がいいと思います。
池上:その点では高校でこの世界に嵌った子たちは有望かもね? 辻岡:ソーラーカーの開発と大学の授業がリンクしていた私は幸せでした。 佐川:後ほども触れますが、今年は雨が多かったZDP。 籾井:途中で雨も降って微妙な天気だったのでやっぱり雨対策をもっとがんばらないとな。 木村:ファラデーマジック(FM)2もスクリーンが曇って、減速。 その後、戦線離脱しました。 佐川:FM2はそろそろ最前線はきつそうですね。 木村:まだまだ、90km越えを達成しているFM2は、そこそこは行けますよ。あれっ!?そういえば、でんちくんは出ていなかったような? 佐川:「やべぇっ!晴れてきた!」モードではなかったですね。あと、キットのEVミニカートも忘れずに。 池田:でんちくんはモビリティランドへEne-1の展示用に貸し出したきりで池上さんの手元にないからな〜。 佐川:高校生勢力では、長野工業高校が80kmを超えてきました。 辻岡:4位だもんね、すごいね。
木村:80km越えということは、11年前のFM2に追いついたということか。WEM 2004でFM2は80km越えだった。 佐川:そこから10年で10km以上記録が伸びています。あとは、特電勢が1位、3位と頑張っていましたね。 木村:ミツバモーターもいいので、車体のトータル性能で特電使いががんばっているということでは? 佐川:実際のところのギヤ効率ってどれくらいなんでしょうか? 木村:1段減速で99%くらいの伝達効率といわれているけど、特別製だとそれよりもいいのかも? 池田:アイシンさんとエンドレスさんにとって特電モーターはあくまで素材だからね。 佐川:とりあえず、三浦(テルミ)さんのEVミニカートネタもお願いします。 池上:誓って言うけどホンキ出してないよ。ただ大潟行くのも寂しいので、じゃあテルミさんの車でもお手伝いしようかなと。でも、ただのお手伝いも寂しいので現地でサクサクっとできるプラダンボディで作っちゃった訳。 佐川:とりあえず、池上・木村・佐川を投入していた豪華メンバーでしたね。 籾井:佐川君、それ自分で言っちゃいますか? ジョナサンのもカッコ良かったなあ。ドライバーの娘も可愛かったし。 佐川:東海大が本気出してこけてましたね。20インチ。 木村:あれっ?、本気だったっけかなぁ?今回は、すべて学生主体でやってもらいましたので、籾井さんにピットでぶつかったりなど、いろいろとご迷惑をおかけしました。EVミニカートは、なんだかんだといって面白かった。 籾井:エコノムーブとの違いは乗車姿勢と視界ですが、やっぱり無理の無い乗り方の方が楽しいのかな。20年もやっていて今更ですが、エコノムーブは怖くてあまり楽しめないのです。 池上:東海大はテスト走行後、学生が速度45km/hで消費3Aですって喜んでいて、「池上さんに言われたギヤ比では軽すぎたので重くしました」と言うので、私が「そんなはずね〜だろ〜」って。 佐川:それはFM1位のスペックですね。その経験を次回に役立ててくれればいいのですが。 木村:赤いスーパーこまちではなく、エメラルドグリーンのE5系はやて。秋田大会なのになんで? 池上:「こまちカラーにしても、たぶんタダの赤い車にしか見えませんよ」っててるみテルミさんと話してはやてになりました。 辻岡:トラ技なんて業界メジャーが絡んでくるなんて考えもしなかったですが・・・。 佐川:大会主催者側から見て、次回のEVミニカートの開催はありでしょうか? 少々、お値段も高い気がします。参加台数増えるかな? 木村:トラ技がメジャーというのは、考えてみれば恐ろしいほど、すごい業界だな。価格はおおざっぱに、ステアリングがセンターピポッドの安い方の車体で13万円、アッカーマン仕様の高い方で24万ちょいで、モーターキットが8〜9万円くらい。
池田:保険絡みの問題だけで、次回もEVミニカート部門はやる方向で動いてるはず。ZDP SHOPからのハブの供給数だけ見ても潜在的にはかなりの台数で出てるよ。 辻岡:それは心強いですね。高校生が結果出し始めている秋田ですが、大学勢も頑張ってほしい!その手始めがEVミニカートでも十分意義があるかと思うんですよね。 佐川:トラ技も今月号でミツバの木村さんの記事が出てましたね。 池田:そういえばZDPでは希少な家族持ちの立脇氏のところも会社で二台買ったって言ってた。 佐川:来るかEVミニカートのビックウェーブ 木村:EVミニカートとか、WEMのキットカーとか、潜在需要は我々が考えているよりも多いんでしょうね。 池田:ミツバさんのモーターキットは200セット以上出てるはず。その影響で特電の出荷台数は減ってます。 木村:今度のEVミニカートは16インチタイヤの確保が重要になる? 木村:ソーラーカー用タイヤのシュワルベを野村商会が買い漁って、呉港が入手できなくなった ように、池田さんのところで16インチタイヤを買い占めちゃって下さい。 池田:ZDP SHOPにそんな資金力はないよ。 木村:野村商会だって、そんなに資金力ないのでは? 辻岡:来年の秋田の注目は EVミニカート、参加台数UP エコノムーブ、15.5周がついにでるか? ですかね? 木村:いいこと言った。15.5周ね。 そろそろ出そうだね。 WEM2014本戦の折返し地点の様子 【ソーラーカーレース鈴鹿】 http://www.zdp.co.jp/2014/2014suzuka1.html#A20140802 木村:ドリームがOSU連覇。紀北がチャレンジ制覇。平工連覇。オリンピアは芦屋連覇。
辻岡:個人的にはTEAM THOUSANDを応援してました。母校のOBが参加してくれるのって嬉しいです。 池上:そっか。最近、辻岡くん鈴鹿へはあまり出没してなかったんだ。 辻岡:そうなんですよ、鈴鹿サーキットは15年ぶりくらいの参加だったので(^^; 木村:オリンピアがチャレンジの上に来るのは過去にあったっけ? 総合で3、4位というのもすごいけど、バッテリーの容量が変わったから。芦屋(写真左)の3位は当然として、名工大(写真右)の4位は、よくがんばったと言っていいでしょう。ということで、製作講習会の講師をお願いしました。
池上:JAFがやっとオリンピアのバッテリー重量増やしたからね。 木村:スプリントと耐久の線引きって、ソーラーカーレース的でないような気がする。4時間耐久とか言われても・・・。自動車レース界では耐久なのかもしれないけど。 レースで好成績が出たところに、例年は製作講習会の講師をお願いすることになっているのですが、芦屋大の着順で、講師を2年連続で辞退というのは、ちょっと問題。 というか、私もいいネタがないんですけど・・・。 木村:こんな日に言うのも気が早いのですが、来年は籾井君が担当してくれるそうです。 辻岡:ソーラー新規参加は増えているのでしょうか? 池上:競技人口はほぼ横ばい状態かなぁ? 木村:台数的には減少傾向にあるかな。 池田:新規参加は開成工業ぐらいでしょ。太陽電池モジュールの売り上げからすると減っているね。その分野村商会から買ってくれていればいいんだけど。
あ、開成工業は去年が初参戦だった。 池上:ご希望の方にはエンジョイクラスのソーラーカーの図面差し上げます。 木村:開成工業は、モータコントローラ自作のチームでしたね。2年目の参戦でした。立命館は、平塚工科高校の路線で新車を作ってきました。ということで写真を提供しますので、立命館をいじってください。 池上:立命は何だったっけ?・・・前半好調で、その後止まったんだよね?忘れました。 木村:TTDCの山本君が指導しているとか? レースですが途中のパンクで消えました。 パンクでタイヤ交換することを考えていなかったそうで、交換するのに相当な時間がかかってしまったそうです。 籾井:最近、ソーラーの話題に疎いのですが、技術的にはどんな感じで盛り上がっているんですか? 木村:ドリームは、電池の容量&管理と、タイヤの持ち具合&交換と、ドライバーの腕あたりの兼ね合いですかね。 チャレンジは、細かい改良はあるみたいだけどマンネリ化?で新技術と呼べるものが少ない。 そんな中で、柏会の松山君が新型MPPTで、新風を吹き込んでいる。 エンジョイはそろそろ打倒平工の時代になるべきなんだけど、周りも強い新車が作れていない。 辻岡:キャパシタとか、使ってないんですか? 木村:キャパシタは使っているところはあったけど、今となっては、リチウムイオン電池の容量が5kgと小さい秋田のソーラーカーレースの方が活躍すると思う。秋田のリチウムイオン電池は容量よりもパワー。充放電特性に優れたラジコン用とかのリチウムイオン電池の方が向いているんじゃないかな? 池上:立命はキャパ搭載してたね。確か・・・。 木村:立命館のキャパシタはこんな感じ(写真左)。新風を吹き込むという意味では、立命館に期待していたんだが・・・。2015年に持ち越し。 辻岡:サーキット系のソーラーレースはOSUと芦屋大の鍔迫り合いは、まだ続きそうですね。
池田:そういえばLi-ion用のBMSを開発予定って柏会の松山君が言ってた。 木村:新型のKW-BBMPPTはどうなったかなぁ・・・(写真右)。昇降圧の両方ができるようですが、鈴鹿では動かなかったので、柏会は従来のKW-MPPTを使ってました。 池田:開発担当の松山君が年の半分日本にいないらしいからね〜。チーム沖縄にもつかまっちゃたし・・・。 池上:松山君超売れっ子だ。 木村:たしか、シアトルに長期出張していました。日本太陽エネルギー学会の学会誌に研究論文が出ていました。(研究論文の2番目) 佐川:ZDP忘年会の時にも成田空港から直接会場入りしてましたね。 http://www.zdp.co.jp/2014/2014suzuka1.html 籾井:Ene-1鈴鹿は何年越し?(忘れた)でやっと参加できました。一応、目標達成です。モーターが出来たら色々なレースにでようと決めてはいましたが、なかなかモーター出来なくて実現していませんでした。
佐川:現地レポートは、池上さん、木村さん、Sさんが参加ですか? 木村: そう。やっぱり、トップを走っていたアヒルエコパさんがパンクでリタイヤというのが残念でしたね。で、飯田OIDE長姫高等学校が大活躍。 製作講習会講師決定の瞬間で、福澤先生が登壇予定。 辻岡:あの高校、ほんと強いですね。 池上:飯田OIDE長姫ですが、「ながひめ」じゃなくて「おさひめ」ね。名前の由来はググってみてください。 木村:あっ、知らなかった。 ちなみにOIDEもわからん。で、ググると・・・、ものづくり(付加価値の創造)・独創(Originality)・想像(Imagination)・工夫(Device)・努力(Effort)の精神なのだそうです。 籾井:鈴鹿、走ったことなかったけど、Tachyonの視界がイマイチで2コーナー外のゼブラに乗って復活した時に急にグリップ回復して反対側の芝生に直角に突っ込んでしまいました。本当にダメかと思ったけど、なんとか復活できてよかった。 佐川:タイヤ外れたのもこの時でしたっけ? 辻岡:タイヤ外れは3周目ですね。 木村:タイヤというか、キングピンそのものから外れたのでは? 籾井:ハブに締めているボルトが緩んで外れました。ルパン三世みたいに。 佐川:大きな破損もなく、よかったです。 辻岡:鈴鹿への到着遅れは、私のせいです。参加も危うかったですが、出られてよかった。感謝! 木村:新東名ができて良かったね。名古屋湾岸など、高速道路網のおかげでレースに間に合っている。 籾井:辻さん、僕らも作業を止めてあげればよかったです。電流制限は近々、ぜひ実現しよう。秋田しか走ってなかったから知らなかったけど、みんな、ドライバー頑張ってるんだなと思いました。というか僕がビビリ過ぎなドライバーなのかも。 辻岡:鈴鹿で勝つためのポイントは何になるんでしょうね?消費そこそこでスピード重視のレースかと思いましたが、3周できないと表彰外だし・・・。セッテイングの幅の大きさですかね? 木村:うーん、鈴鹿Ene-1のドライバーは一本切れている必要があるとか、ないとか? 辻岡:ドライバーには頭が下がります。 池上:飯田長姫の好記録も、高校生ドライバーであの速度で鈴鹿を走っちゃうってところが結構驚異です。試走会を含めてもそれほど練習できないはずだからね。 木村:昔はプレイステーションのグランツーリスモで鈴鹿サーキットの練習っていう時代がありましたが? 池田:中学生はPSで練習してるよ。 池上:大学は電池を繋ぐためのスポット溶接機もあるんだから恵まれているよ。 佐川:スポット溶接機は籾井ファクトリーも常備です。 木村:籾井ファクトリーは大学以上なのでは?あらっ、籾井ファクトリーの溶接治具が出てきました。先端は銀-タングステン合金ですと。 籾井:スポット溶接を禁止してくれないからこういう事になる。 池上:さすが籾井! 佐川:Ene-1は、レースの度に、40本の電池を組まなければいけないのが辛いです・・・。 池上:40本組電池、東海大生がバイトで作って販売したら?学生の練習にもなるし?もちろんノークレーム、ノータリンで。
木村:単3型のエボルタは、本来はスポット溶接されることを想定されていないはずなのですが、みんな打ちまくってますね。 佐川:自分も何回か穴開けちゃったんですけど、結構怖いです。 木村:正極は小さいから難しそうです。はんだ付けやっているチームがあったけど、低温はんだであっても、さすがにお薦めできないな。 籾井:ちゃんとした溶接機は交流なんですよね? 木村:直流だと、プラマイで特性が違ってしまうと思います。 辻岡:佐川君、Assyは大変だったけど、充電の手間は、普段の鉛のレースより少なかったのでは?加温キットいらないし。 佐川:確かに、レース時は、非常に楽です。今後、澁谷充電エボルタ版とかが出ないことを願います。 木村:っていうか、ニッケル水素電池は冷却充電とかですよね? 負極に使われている水素吸蔵合金に水素を吸わせようと思うと、冷たい方が良いのだとか。 佐川:ニッケル水素は、充電時は冷やし方向ですね。 BIZONは、こんなのを用意してました。 辻岡:鈴鹿はサーキットだけじゃなくて、レストランとか温泉など設備的にはさすがのレベルでした。来年も楽しめそうです! http://www.zdp.co.jp/2014/2014summer1.html#A20140816 辻岡:WGCは1日だけとはいえ、よくレースできましたね。
池田:バイシクルは中止。 木村:台風の影響ですね。現地は大変だったと思います。ご苦労様でした。 池上:お手伝いに行ったけど、ちょっと残念だったね〜。 辻岡:バイシクルは、他に似た形式のレースがないので、楽しみにしていた方々には残念なことになってしまいましたね。 池上:朝から晩まで走れるのは大潟ならではの魅力。 池田:バイシクルはを袖ヶ浦でやろうかという話はJEVRAさんとはしてるんだけどね。台数が集らないとね〜。 木村:そういえば、リチウムイオンバッテリの搭載量が激減していましたよね。ソーラーカーで5kgですね。1kWh〜1.25kWhくらいになるので、加速と回生は神経使いますよ。 とくに、晴天時の充電だと1時間率くらいの電流値になってくるので、電池の定格最大充電電流を超えてきますね。晴天時の回生ブレーキは使えないか、太陽電池を切るかのいずれかになります。ということで、キャパシタを使いたくなりそうなんですが、搭載量はエコノムーブの比ではないですよ。 【EVチャレンジSUGO】 http://www.zdp.co.jp/2014/2014summer1.html 佐川:ニコンの D4sデビューの籾井さんが会場に行ってましたね。 籾井:実はその前日に買って行きました。SさんはいなかったのでZDP取材写真は僕が撮りました。 池田:そういえば、コース使用料が大幅に足りないから協賛金をどうにかしようとか言う話はどうなったのかしら? 池上:SUGO遠いな〜 木村:で、優勝したのは仙台工業高校? 池田:1:仙台工業、2〜3:矢板、4:MONO-F、5:Meister、6:Endlessなので、1〜3位まで高校生チームですね。 木村:上位陣総崩れの中で、着実に生き残ったという話ですね? Ene-1GPにも通じるのは、完走力?が大事ということ? 池田:まあ、棚からぼた餅が落ちてきてもそれを取れる位置にいないとダメってことですね。 木村:そういえば、ミラクルでんちくんのときも、籾井君がパンクでいなくなったから優勝できたという一面はあった。 池田:ついでですが、仙台工業は柳瀬先生が新車を開発中です。 木村:えっ!、それは楽しみ。 籾井:一応、状況を書くと、アイシンパンク、MONOはドライバーの中島君が暑さでダウン。仙台工業はキャパシタ無しでコンスタントに走って優勝でした。 木村:で、籾井君は新しく買ったカメラだけ持っていったわけ? 籾井:僕もSUGO出たいのですが、WEM秋田よりも大型のFPX1275が搭載出来るかですね。軽量ドライバーもいないしね。写真撮りたいのもあるけど。 一応、鈴鹿のダンロップは登れたのでSUGOもコアレスで行けるとは思います。 木村:ぎりぎりの車体設計だと汎用性がなくなるのね。ドライバーを小さくすればスペースが空くかも? 籾井:でもアイシンAWさんはあの大きさにバッテリーなどを詰め込むから凄いよね。TTDCもそうだけど。 木村:それにしても、コアレスDDモーターでトルク出せるんだね。えっ、もしかしたらSUGOの坂は登れないかもだって? 籾井:今年はジグ作りの年だったなー。モーターベンチも新しくつくったし。 【WEM 袖ヶ浦&NATS】 http://www.zdp.co.jp/2014/2014autumn1.html#A20141108 籾井:ひどい雨だったな台風モロだったからね。 佐川:ZDP雨伝説の始まりですね。あっ、秋田も雨か。超鬱モードでした。 木村:というか、今年は全体的に雨が多かったような感じ。地球温暖化のせいにしておこう。 佐川:優勝は、ミツバさんだったかな。大会が中止になると信じてましたが・・・。WEM GPの年間チャンピオンが掛ったレースだったんですね。 木村:袖ヶ浦のアップダウンって、微妙な感じですけど、どうなんでしょう? 籾井:勾配は思ったよりきついですね。ストレート後の下りでかなりスピード乗るので回生しないとヘアピンは晴れていても曲がれなそう。 今回はコーナーの内側に100mmの水たまりがあって、本当にレースやるの?って感じだったので。 競技委員長としての池田さんは「やりたい人がいるならやるよー」と絶妙な回答でした。 池田:主催者側としてはコースを横断して川が出来てないと中止にしないよ。 籾井:川は十分あったような・・深さの規定ってあるんですか?Tachyonは20車高20mmなのでかなりボート状態でした。 池田:一応エコノムーブが走る前にコースを回って川が出来てないか確認はしてるはずですが、深さの規定は特にないですね。 木村:ニキ・ラウダを題材にした映画「ラッシュ」でもそうだったけど、悪天候時のレース開催って判断が難しいよね。 木村:雨天用のIRC14インチタイヤって、雨天ではいいの? 池田:雨天用タイヤはいいはずだけど、もう製造されないのですよ。 籾井:残念。買い損ねた。 佐川:ミツバのタイヤはその雨用だったのかな? レース開始までの時間がたつにつれ、籾井さんのテンションがどんどん変になっていってました。 木村:雨っていうのは戦略的には番狂わせのためにあるようなもので、ミツバさんが勝ってはダメだな。 あっ、雨のWEM in筑波で私が運転して優勝したときの記憶が甦ってきた・・・。 でも、2014年の鈴鹿のF1も似たような状況だったのでは? 籾井:あのレースを経験したので大概の雨でも平気になったかも知れません。そういう意味では貴重な体験でした。しかし、窓を外して走るのはエコノムーブの体をなしていないのでエンドレスを見習って全天候型の車を目指したいと思います。 佐川:他のレースでもそうですが、エンドレスさんの安定感がすごい。 池田:そういえば、エンドレスさんフロントカウルを忘れてきて取りに行ってたような・・・。 木村:でも、エンドレスさんの場合ですが、棚からぼた餅で優勝って、あんまり起きていないような気もしませんか? 籾井:Tachyonは秋田以外は超遅くて、何故だろうと考えていました。ドライバーがビビリなのと体重オーバーなのと、やっぱり同期整流が無いせいか?! 辻岡:すみませんでした。来年こそは・・・。 木村:コアレスモータになると、PWMのキャリア周波数などコントローラの最適化を変えないといけないのかな? 辻岡:そうだと思います。コアレスになってから、外付けインダクタとPWM周波数と実際の電流の流れ、その時の回転数など、前よりも考えることが多くなりました。秋田みたいに全開なら考えやすいのですが、Duty絞る展開にたいするケアが足りてないです。これが来年への課題ですね・・・。NATSもそれなりに準備したんですけど・・・まだまだです。考えすぎなのかもしれないですが・・・。その辺りや制御系の勉強について僕自身が足りてないのが秋田以外で不発に終わる一番の原因ですね。 木村:ところで、辻岡君の「完璧です」発言が出るときは、「やばい」場合が多いという傾向があるとか? 佐川:STAP細胞はあります!みたいな。 辻岡:確かに学生のころはよく言ってた。最近はおいそれと、発言しないようにしています。 籾井:最近の辻さんは謙虚さが加わってgoodです。 木村:謙虚な辻岡くんでは、面白くないなぁ・・・。 佐川:毒ヒデモードが入ってきましたね。 池田:ついでに言っとくと秋田に前の4月13日にも袖ヶ浦があったんだけど参加6台。これに出てればポイント争いがどうなってたかという面もあるのかな。で、JEVRAも袖ヶ浦フォレストレースウェイからコース使用料の値上げを通告されているのでエントリーが25台ぐらいないと厳しいということで2015年から年2回開催から年1回開催に変更です。 池田:で、NATSはアイシンAWピット裏のタイヤバリアに刺さったにもかかわらずTTDCのMONO-Fが優勝。 佐川:NATSでは久々に菊ちゃんがZDPの活動に帰ってまいりました。 辻岡:今年はレース活動が増え、秋に入れていた予定とぶつかり僕が参加できなかったので、ヘルプしてもらいました。 佐川:ここでは、惰性走行か、回生作戦かでTachyonも悩んでましたね。 木村:MONOは、場数の踏み方が半端なく多いような気がします。 経験の蓄積は、戦力にとってプラスに作用していると思います。 NATSでは回生がいいのか惰行がいいのかは、昔からのテーマですね。 佐川:今回のZDPは、回生作戦を選択。 木村:使えるバッテリーが少ないのに、けっこう急な坂があるのが悩ましい。 籾井:無茶苦茶遅くて我ながらビビりました。全力で高校生に抜かされていましたので。完全に作成、設定ミスです。ごめんなさい。 木村:トラブルではなく、本当に遅かったんだ・・・。 籾井:やっぱりレースごとにやり方がある程度決まっているんだよね。 出続けていないと浦島状態です。 木村:で、MONOはどんな戦法だったわけ? 籾井:MONOは2系統キャパ積んでいて役割が異なる様で、来年はあのレベルで競争できる様になりたい。 佐川:この日も雨が降ったんでしたっけ?大勢に影響はなかったのかな? 籾井:ここでもやっぱり若干雨だったりして、曇りがきつかったな。 木村:もしかして、MONOの悪天候モードが作動した? 佐川:なんですかそれ? 木村:視界確保のために、フロントスクリーンの形状が変わるやつです。 池上:MONOがNATSで善戦するのはキャパの使い方がポイントなのかな? 辻岡:しかし今回、ZDPでやったシステム、考え方そんなに悪いとは思えないんですよね…いまだに。キャパの有用性はわかるのですが。 【カレラ・ソーラー・アタカマ2014】 http://www.zdp.co.jp/2014/2014autumn1.html#A20141117 木村:南米のチリに初めて行きました。チリはウニがうまかった。 現地の人に人気がないのでとても安いです。 大皿にごっそりと盛られたウニを、スプーン大さじですくって食べました。 というか食べ尽くしました。ワインもステーキも良かった。 籾井:食べ物や飲み物でなくて、ちゃんとレースの話をしてください。 Carrera Solar Atacama 2014 木村:例年出ている南ア大会は、2014年からはFIAのオリンピアクラスがメインクラスとなったんですが、4輪の2013年型Tokai Challengerはこちらに適合しないので出場できませんでした。 ちなみに、Nuna7はオリンピアクラス認定されたのかもしれません。 これらは、ASN (ASN=Authority Sport Nationale)、つまり日本だとJAFなんですが、オランダの場合には認定されて、日本だと認定できなかったということがあるのかも。 辻岡:各国さまざまな場合があるということなんですね・・・。不思議な感じです。 池上:単純にNuonはきちんと対応して、東海大は対応できなかったということじゃないですか?車軸より後ろにドライバーをもってくるのは東海大では不可能だから。 木村:確かに、アクセルやブレーキペダルがフロントシャフトの前に出てはいけないという部分もあるんですが、FIA公認シートの搭載など、どうやっても無理なものもあります。 日本の場合、同じくオリンピアクラスを抱える鈴鹿大会もあるので、オーストラリアの4輪Challengerクラスの車体を簡単にオリンピア互換にはできないという事情もあると思います。 籾井:意外と苦戦したと聞いてますが、なんでですか?速度制限なければ楽勝だったのですか? 木村:ソーラーカーには100km/hの速度制限が課せられているんですが、1日あたりの走行距離が短いので、ある程度の水準以上のソーラーカーだと、制限速度で走るしかない。 その結果、タイム的には似たような状況になって、最後はペナルティの量で勝敗が決まるという感じでした。 佐川:勝ってよかったというより、負けなくてよかったと感じました。
木村:エネルギー的には余りまくっていたので、本当ならもっと走るか、充電時間を短くするかでないと、差が付きません。 籾井:東海の学生は海外の色々なレース経験は豊富だが、実際のものづくりのトレーニングが不足している気がします。もうちょっと勉強期間を確保してあげたいですね。 佐川:来年度には。WSCも控えていますし・・・・。 木村:勉強の時間っていうのは、今この瞬間もあると思いますが、果たして何人がこの座談会の記事を見ているのかも気になります。 池上:学生は見なくていいです。座談会。おっさんのたわごとなので。 木村:見ないのが座談会だけなら別にいいですけど。他チーム分析とかも怪しいですよ。 と、芦屋大の三瀬さんが嘆いていました。 木村:WEMの大会だって見に行ける訳だし・・・。 って、なぜかBIZONに東海大の大塚君が混じっていましたが。これも、田村君のやさしい愛情のおかげです。 佐川:最近は、色々BIZONの人気があるようですね。 辻岡:ZDPもウエルカムなんですが・・・。 籾井:やっぱり籾井君は怒ったりマジな追及するから怖いのかな・・・。 でも僕より田村君の方が怖いと思うんだけど・・・。 佐川:自虐的な・・・でも正解です。 「佐川でも やっていけるぞ ZDP」をスローガンに来年は、リクルート活動を展開しましょう! 木村:柏会も武蔵工大OB以外でもOKっと言っていますし、MAXSPEEDもなんでもアリな感じです。なんでもアリと言うと、蔵城くんが何か言ってきそうだな。 池上:MAXSPEEDは使えない人はお断りですよ。見学はありだけど。 佐川:すみません、先程の私のスローガンも、ただ今ZDPの審議対象となっております。 木村:佐川君は、チーム籾井メンバーとして、すれすれで認められているということか・・・。 辻岡:さて、チリなんですが、思い描いたレース展開でしたか?海外勢のレベルはどうでした? 木村:WSCに出てきて、10位くらいに位置するようなチームもあり、レベルは高いですね。 トルコに次ぐ感じでしょうか? 籾井:WSCで10位のチームって東海大から見てレベル高いんでしょうか? 東海は最近では毎度優勝を期待される地位になってしまいましたが。 木村:すみません。 世界10〜20位くらいにいた時間が長いので・・・。 謙虚だということにしておいてください。 佐川:トルコの大会は、毎回のように火が出てますよ。 木村:Formula-Gのソーラーカー部門がなくなるとか?という噂も耳にしますが、実際のところが気になりますね。 池田:そういえば減圧トレーニングしてたけど気圧問題って結局どうだったの? 辻岡:減圧トレーニングなんてしてたんですが?高山病対策ですか?
木村: 標高3,432m地点を通過するので、事前に検討しました。東海大のアスリート向け低圧室で3,500mの減圧状況が再現できるんですが、事前のチェックで問題がでる人はいませんでした。 実際に現地でも、何の問題もなし。 余りにも普通なので、試しに私はダッシュしてみたくらいです。 ちなみに、レース期間外に道を間違えて標高4,200mのところに登ってしまいましたが、とくに問題は起きませんでした。 木村:特徴としてソーラーカーレースが行われる場所として、最も砂漠らしい砂漠だったということでしょうか?サウジアラビアの留学生が、ここは乾燥しているので、口の中が渇いて辛いと言っていました。 私からすれば、50歩100歩で、超乾燥していることに変わりはないのですが・・・。ちなみに、サウジアラビアも相当に乾燥しているんですよ。 辻岡:南米地域のソーラーに対する関心は高いのですか?技術レベルがよくわからないですが…ブラジルとか経済の調子がいいし、投資してそうな気もしますが。 木村:アメリカ、日本、オーストラリアやトルコ、南アと一緒で、大会開催国はレベルが高くなります。 なので、オランダが強いことはすごいことなんです。 辻岡:世界戦で勝ちきっているので、東海大もすごいですよ。 木村:東海大はすごくないです。 あえて言えば、池上さんがすごいんです。 籾井:それ言っちゃいますか。 木村:パナソニックの太陽電池やリチウムイオン電池、東レの炭素繊維&CFRPボディ製作技術もすごいんですと、付け加えればいいですかね? 籾井:ミツバさんとかもね。 池上:私をおだてても何も出てきませんよ〜 木村:もはや、池神様になりつつあるので、このまま行っちゃってください。 池上:来年マズいよ。私の設計能力1/10ぐらいに落ちてますから。もっとかな? 1/100ぐらい。 佐川:池上設計能力弱体化については、毎年言われてますね。 木村:さらに加えて、二度スピンするドライバーもすごいんです!?、ってほめ言葉になっていないか・・・・。 佐川:スピン野郎をスピン野郎のままにしないでください! 木村:1ヶ月前くらいにパナソニック関係者と打合せしたんですが、エンジニアたちの意気込みを感じました。太陽電池もリチウムイオン電池もがんばってもらえそうでした。東レさんもチリ大会の記者会見のときに、2015年のオーストラリア大会も協力したいと言ってくれましたし。 【Ene-1GP Motegi】 http://www.zdp.co.jp/2014/2014autumn1.html#A20141130 佐川:茂木はやっぱり雨。Tachyon、バッテリーは、大分使い切ってたと思います。 辻岡:戦術的には直前に雨仕様にしたのですが、まさか雨あがるとは。 池上:茂木のオーバルって使うイベントがエコランしか無いんだってね。悲しい。 辻岡:積算電流がわからないと、残量不明だね…計測システム作らねば。 木村:電圧でなんとなるでしょ。 籾井:一応、人間積算計でなんとかはなってましたけど。 佐川:電圧降下から見ればオンザエッジですよ。 辻岡:消費電流設定ばっちりでした。凄いですよね。 佐川:最終周、最後の最後にミツバさんを抜いたBizonの勝ち方はカッコよかった! 田村さんあっぱれ!! 辻岡:かっこよかったねぇ〜 籾井:東海大の大塚君はちゃっかり表彰台に乗ったりして、BIZONメンバー的な振る舞いだったな。あのヤロー。 籾井:秋田みたいな全力勝負を出来ると思ったんだけど雨で残念でした。やっぱりでもここでも雨対策が重要とおもいました。MONOは超撥水っぽい窓にしてたね。 辻岡:MONOの撥水感動的!どうやっているのかしら? 木村:そんなにすごいんだと、テフロン系びっしりですかね? 【追悼:Wubbo Ockelsさん】 木村:2014年5月18日に、Nuon Solar TeamのWubbo Ockelsさんが膵臓がんでなくなりました。Wubboさんは、余命宣告される中で、WSC 2013に出場しました。 元宇宙飛行士で、エネルギー産業や宇宙産業と大学を結びつける力が強かったと思います。 ソーラーカーの歴史に貢献した偉人ですね。2010年に放送されたNHKのテレビ番組で、ソーラーカーレースを"It's an energy match."と言っていたのが印象的だったなぁ。おしゃれで格好良かったです。 辻岡:その話だけでもすごいですね。 木村:ちなみに2013年は Wubboさんと私はブルゾンを交換しました。 以前にデビッド・フューチャックさんとポロシャツを最後に交換しています。 私とのグッズ交換は、それなりの覚悟でお願いします。 辻岡:先生、FM3はいかがですか? 木村:そのネタを持ち出されても、5秒と持ちません・・・。 佐川:あと、木村先生、なんか言うことないんですか? 重要な何かを忘れている気がします 。
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