アルミの溶接はアルゴンガスを溶接部に吹き付けながら空気を遮断して溶接するTIG(タングステンイナートガスアーク)溶接を用います。溶接棒を使う鉄のアーク溶接は比較的簡単ですが、TIG溶接は金属が溶けた状態を目視で確認しながら溶接を進めるので、ある程度のスキルが要求されます。サスペンションアームが破損すれば大きな事故になりかねないので細心の注意を持って製作する必要があります。軽量化のためにアルミを使うことは否定しませんが、製作技術が追い付かないのであれば、確実な溶接ができる鉄パイプを使うのも良いでしょう。写真左は中日本自動車短期大学の鉄溶接サスペンションアームの例です。写真右はTERRA-SUNSのアルミ溶接アームですが、ここも全周が溶接されていない状態でした。今宮工科高校はこのトラブルの後、大阪の学校まで帰って溶接し直してきました。決勝日朝の再車検を合格し、無事、決勝スターティンググリッドに並ぶことができました。 |