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定刻8:00に3日目最終日がスタートした。 9:00頃から晴れ間が時折姿を見せるようになり、各車とも発電量が増加してくる。9:30頃、バッテリに若干余裕があった「紀北Solar」が順位を上げ一時的にトップに出る。しかし、10:00頃になると日射量が増加し、それにともない「Sky Ace TIGA」がペースを上げてこの日トップに躍り出る。 東海大学「Tokai Trysol」は、バッテリ残量が少ないことから、この日も低速度モータをチョイス。 その後、走行スピードが増加したことなどから、青山学院大学「AGU Aglaia」がパンクするなどトラブルが続発する。 15:01、ぎりぎりでオーバータイムを狙っていた?と思われる、「Sky Ace TIGA」がチェッカーを受け優勝が決まった。半分以下の発電量の「紀北Solar」も1周の差をつけられたものの、堂々の2位となった。(k)
2007 WSR/JISFC 3日目結果上位
関連リンク:2007 WSR/JISFC 公式サイト http://www2.ogata.or.jp/wsr/07ws_js/
7月28日5:00にバッテリ保管が解除され、好例となる朝の「太陽に太陽電池パネルを向けた充電」=「甲羅干し」が始まった。この日の朝は、天気予報に反し晴れ明るい空模様となり、スタート前の晴れ間に30分程度の太陽光の恵みが得られた。 しかし、8:00のスタート時刻になると天候が急転し、厚い雲が空を覆い始めた。その後、この日は二度と太陽が姿を現すことは無かった。 スタートフラッグが振られた直後、昨日2位の再輝「ENAX」が電力系統のトラブルでスタートできないというアクシデントが発生。なんとか再スタートに成功するもののそのままピットインし、大幅にタイムをロスし、この日は4周するにとどまった。 芦屋大学ソーラーカープロジェクトの「Sky Ace TIGA」は、無線機のトラブルで1周を終えてピットインし、7分ほど時間をロスしコースに復帰し、再び首位に戻る。 この日は時折強い雨が降り、ほとんど発電できない厚い雲が覆う「曇り時々雨」。そのため、ソーラーカーはペースダウンを余儀なくされる。 そんな中でも、お構いなしに快調に飛ばしたのは玉川大学ソーラーチャレンジャーズAの「アポロンディーヌ」と、レジェンドオブTDU(東京電機大学)の「Hydric Impulse」。 燃料電池搭載車は天気が悪くても、全く関係なくエネルギーが供給される。両車とも13周し、この日の1位と3位になる。 こうした悪条件の中で、大健闘したのは紀北工業高校「紀北Solar」。 小型車に大容量リチウムイオンバッテリ(推定3.6kWh)という、Junkyard「ガメラ」と同様なメリットを活かして13周する。その結果、紀北工業は格上の芦屋大学を2日目単独では追い抜くことに成功した。 東海大学チャレンジセンターの「Tokai Trysol」は、前日温存した満充バッテリでこの日に挑み10周を周回する。しかし、さすがにハーフサイズのバッテリ容量=1.1kWhでは、エネルギー量的には苦しい。2日目単独で、総合6位(ハーフクラス1位)は健闘したといえる。 芦屋大学は12周にとどまったものの、1日目と2日目を合わせた総周回数で30周と首位をキープした。 2007 WSR/JISFC 2日目結果上位
3日目の天気は、1日目の夕方時点で「くもり(降水確率40%)」だったものが、2日目の夕方時点では「晴れ時々くもり(降水確率0%)」に変化している。 関連リンク:2007 WSR/JISFC 公式サイト http://www2.ogata.or.jp/wsr/07ws_js/
序盤に飛ばしたのは予想通り、再輝の「ENAX」。続いて呉港高等学校の「夢想心」。 今回、芦屋大学はチームとして初めてミシュランラジアルタイヤを装着。
上位陣に続きたい紀北工業高校の「紀北Solar」は、なんと1周を終えた時点でピットイン。 スピードメータの表示が出ないことと、無線機が動かなかったことが原因であった。10周目には前を走行していた玉川大学のアポロンディーヌを抜いて4位に出る。 玉川大学ソーラーチャレンジャーズAのアポロンディーヌは、総合5位で燃料電池ハイブリッド部門でトップになる。 東海大学チャレンジセンターの「Tokai Trysol」は、天気予報に基づきバッテリを温存する作戦に出ているものの、それでも11周を走りハーフサイズクラスの中では首位に立つ。
注目していた八戸工業大学の「hi-tech」も初期トラブルのためか?搬送されて戻ってくる。レース後に佐々木先生に確認したところ、ステアリング系のトラブルが出たそうである。 1日目終了時点での総合順位は以下の通り。 1位:芦屋大学ソーラーカープロジェクト「Sky Ace TIGA」18周、 2位:再輝「ENAX」17周、3位:呉港高等学校「夢想心」17周、4位:紀北工業高校「紀北Solar」16周。 2日目の天気は、曇りのちときどき雨(降水確率50%)。3日目の天気は、くもり(降水確率40%)。ソーラーカーにとっては、バッテリに残されたエネルギーの温存状況が大きく順位を入れ替えることになるかもしれない。(k) 関連リンク:2007 WSR/JISFC 公式サイト http://www2.ogata.or.jp/wsr/07ws_js/
その中で、遅れてきたのが武蔵工業大学機親会。新型?車の「武蔵「工業」が好き」は、太陽電池も付いていない状況で会場入り。再車検になんとか滑り込んだ。 今回、面白そうな機構を持ってきたのは東海大学チャレンジセンターの「Trysol」。 昨年の火災事故から立ち直り、3年前にハーフサイズに出場していたソーラーカーをよみがえらせた。
13:00より予選となるタイムトライアルが行われた。 続々と車が出走してしていく中で、再輝の「ENAX」は、最高速度71.78km/h、20.062秒という記録をたたき出しこの日のトップとなった。 ENAXはリチウムイオンバッテリパックなどを手がける企業であり、今回はLG製18650型セルの新型を搭載してきた。ブルー、茶色、肌色と変化してきた保護スリーブは、今回はグレー。放電電流容量も2200mAhだったものが、2400mAhとグレードアップしている。平均電圧103.6V-38.4Ahという仕様のバッテリパックは、エネルギー容量が3978Whとなり、4kWhに達するような勢い。このバッテリをソーラーカーレース鈴鹿に持ち込んだ場合、かなりのアドバンテージを稼げるだろう。
2位は呉港高等学校「夢想心」、3位は紀北工業高校「紀北Solar」と、NGM製モータを採用したチームが好記録を出した。 予選結果上位 なお、このタイムトライアルの結果は、明日27日から行われる本戦1日目のグリッド順位に反映されるが、3日間で行われるラリーの結果にはあまり影響しない。(k) 関連リンク:2007 WSR/JISFC 公式サイト http://www2.ogata.or.jp/wsr/07ws_js/
天候にも恵まれた7月25日は、入村受付と車検が13:00より行われた。今大会の出場台数は、WSR/JISFCを合わせて32台。全盛期の台数と比較すると寂しい限りであるが、エネルギー・環境問題が活発に議論される時代だけに、活性化を期待したい。 ここで、車検会場で気になった車体を紹介する。まず、2007 World Solar Challenge (WSC)にも出場を予定している芦屋大学ソーラーカープロジェクトの「Sky Ace TIGA」。大潟村ソーラースポーツラインをオーストラリアのスチュアートハイウェイに見立て、WSR/JISFCでは学生ドライバーの養成を兼ねて出場する。
同じく、WSCにエントリーしている八戸工業大学の新型車「hi-tech」。3000kmを走破することを目指してWSR/JISFCに出場する。この大会での結果がWSC遠征の成否を占うのではないだろうか? 小さくても大きなソーラーカーに引けを取らない走りのソーラーカーJunkyard「ガメラ」の後継者として、注目されるのは紀北工業高等学校の「紀北Solar」。今年は、SunPower社の裏面電極型太陽電池を積水樹脂がモジューリングした、高性能太陽電池を後ろ半分に搭載する。これにより、太陽電池出力は720〜760W前後にまで増加した模様。この太陽電池でソーラーカーレース鈴鹿のチャレンジクラス制覇を狙う。
最後に紹介するのは、玉川大学ソーラーチャレンジャーズBの燃料電池ハイブリッドソーラーカーの「オンディーヌ」。オンディーヌは水の神様であり、これまで燃料電池部門に出場していたが、今回は太陽神アポロンの力も借り、燃料電池ハイブリッド部門に出場する。 SunPowerセルの積水樹脂モジュールを搭載し、事実上「アポロンディーヌ」の後継車に位置づけられる。コックピットを覗き込むと、トヨタのハイブリッド車のエレクトロニックマルチビジョンを思わせる液晶表示で、エネルギーの流れを示していた。 明日26日は、予選となる最高速コンテストが行われる。(k) 関連リンク:2007 WSR/JISFC 公式サイト http://www2.ogata.or.jp/wsr/07ws_js/ |
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