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8月5日7:20に、エンジョイクラスのレースが行われる4時間耐久レースがスタートした。さっそく、各チームにインタビューしながら紹介していこう。 まず、昨年エンジョイクラスで優勝した長野工科短期大学校。2006年と同じ車体構成であり、ミツバの可変界磁機構付きDDモータを搭載している。工藤先生によると「昨年可変界磁システムの使い方に関する面白い知見が得られたので、今回はそれを反映していく。」と語っていた。データに裏打ちされたモータ活用ノウハウによって、昨年の43周から、どこまで記録を伸ばせるか?に注目。 次に、2006年2位の宇都宮工業高校。こちらもミツバの可変界磁機構付きDDモータを後輪の左右に搭載している。ミツバの内山氏によると「可変界磁機構については宇都宮工業高校で自作しています。ワイヤーで引っ張ってコアを引き抜いています。長野工業高校が採用しているプロトタイプのモータと同一径であるが、コアの積み厚が半分になっている。こちらも2008年に販売できるようにテストしています。」とのこと。
つづいて、2006年3位のOLMPUS RS。こちらも昨年と同じ構成であり、車体のポテンシャルは変わらない。しかし、なんとか表彰台には乗りたいと意欲を見せる。今回はタイムトライアルで1位となりフロントグリッドをゲット。 昨年4位だった神奈川工科大学。エントラントの藤澤先生によると「アッパーが新しくなっていて、空力性能がアップするのではないかなぁと考えています。昨年届かなかった表彰台を狙うだけは狙いますよ。」と抱負を語っていた。テレメトリーシステムを搭載するなど、電子系の装備が充実している。
前回5位だったTEAM THOUSAND。東海大学ソーラーカー研究会SolspiritのOBで構成されるチームである。フレーム以外はすべて中古部品で構成されており、太陽電池パネルは、これ以上ひどいものを使っているチームはないといえるほど、ずたずたとなっている。発電量に乏しいため天気が良くなると順位が悪くなるという、ソーラーカー界にあってはならない性格。バッテリも中古。もう少し・・・というか相当に性能回復をさせる必要があるだろう。基本構成は悪くないだけに残念。勝負の世界からかけ離れつつあるので、なんとか他の社会人チームと戦える位置に残り続けて欲しい。 同じく6位だった大阪府立堺工業高校。神奈川工科大学と熱い戦いを誓い合っていた。気合いは十分である。「でも、うちは車体的に上位チームには付いていけません・・・。」
さて、2006年の上位チームを中心に紹介してきたが、ここからはZDP取材班の注目車種を紹介しよう。なんといっても、要マークはドリームクラスからエンジョイクラスに転向したパンダサン。代表の細川氏は「とにかくデータが無いので、上位グループの中に入ってしばらく走って、様子を見てみる。空力パーツを付けているけど、OLMPUS RSや宇都宮工業高校よりは空力は悪いかも。速度の伸びがイマイチだなぁ。」と話していました。 こちらもエンジョイクラス転向の静岡工科自動車大学校。ボディーを切りつめて小型化してきた。「とにかく40周して上位を目指したい。」
和歌山大学は電気二重層キャパシタによる回生&上乗せシステムを搭載する意欲的なチーム。ドライバーの勝谷君によると、「40周はいけると思うけど、ディスクブレーキの引きずりが解消できていないので、それ以上は無理。でも、キャパシタを使うシステムはバッチリです。」と頼もしいコメントを寄せた。空力的にも良さそうなので、上位を目指して欲しい。 最後に、古参の中日本自動車短期大学を紹介しよう。長年使用してきた車体を一新した新型車で登場。前面投影面積が増えてはいるが、空力的には同等以上であるとのこと。
エンジョイクラスの上位陣はどの車も表彰台を狙える可能性がある。そのため、互いに牽制しながらトップグループを形成していくだろう。実力伯仲の今大会は最後まで目が離せない。(k)
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