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鈴鹿2007 8耐第1ヒート 直前レポート 2007/08/04 14:30

公式予選となるタイムトライアルが終わり8月4日13:00、8時間耐久レース決勝第1ヒートが始まろうとしている。スタート直前はもっともナーバスな時間帯だけに、各チームともあまり多くを語ってくれない。それでも突撃インタービューを強行しました。

まず、ドリームクラス優勝候補No.1の芦屋大学の1: Sky Ace TIGA。化合物半導体を使用した定格1921Wの出力のトリプルジャンクション太陽電池アレイは他を圧倒する。その上コーナリング性能も高いので死角はない。「万全ではあるが、タイヤに若干不安がある。でも2時間で交換すれば大丈夫でしょう。」とはドライバーの野村氏。たしかに、今日はコース上への落下物も多く、パンクが一番の悩みの種であろう。今日はIRCの14インチチューブレスタイヤ(おそらく昨年のもの)をスタート時にチョイスしていた。盛谷氏によると「うちは、たんたんと走るだけです。」とのこと。搭載する蓄電池はkokam製のリチウムイオンポリマー電池。

一方、高雄応用科技大学の8: Apollo-Vは、公式予選の際にタイヤのトレッド面の中央が裂け気味になった今年製造の14インチIRCタイヤに不安を覚えたためか、急遽ダンロップタイヤに変更。この選択はどのように影響するかはわからない。なお、昨年トラブルが出たフロントサスは、新設計されている。太陽電池は芦屋大学と同じくトリプルジャンクション太陽電池を搭載しアレイ出力は1800Wと大きい。Amita製リチウムイオン系電池を搭載。

 

ドリームクラスの中では、再輝の2: ENAXと呉港高等学校の3: 夢想心の兄弟車が注目される。SunPewer社製セルをモジューリングした太陽電池アレイの祖出力は、定格で約1500W(正確には1492W)と十分である。いずれも蓄電池はLG製18650型セルをENAXがモジューリングしたものを搭載している。

それを追うのは東海大学チャレンジセンターの5: TOKAI FALCONである。シャープ製単結晶太陽電池の総出力は1100W。発電量的にはかなり苦しいが、軽量な車体重量を活かして上位進出を狙う。今年は、スパッツとキャノピーを新調し、空力特性の改善を図っている。蓄電池はENAX製。技術指導を行う山田氏によると「ことしは表彰台を狙います。」とのこと。

 

一方、チャレンジクラスの方も強力である。今年はチャレンジクラスの車がドリームクラスの表彰台に乗る下克上を狙うチームが多い。下克上はSunLakeの得意技であったが、2台目が登場するのであろうか? さて車検レポートでも紹介した柏会の21:武蔵。前半分にSunPower製モジュールをフリー走行中にリアタイヤが外れるというトラブルに見舞われながらも、チャレンジクラス優勝+悲願の下克上を狙う。百戦錬磨であり混戦にも強い。死角はなし?と尋ねると「死角だらけで丸ですよ。」と冗談を返してきた。精神的には余裕はありそうである。

紀北工業高校の27: 紀北Solarも後ろ半分にSunPower社製モジュールを搭載し、800Wの出力に近づけた。昨年レースでは太陽電池出力の不足に泣かされたため、この戦闘力アップはかなり影響してくると思われる。将来的にはすべてをSunPowerセルに変更し、現在テールに付いている太陽電池拡張モジュールを外して、空力的にもアップさせるようだ。しかし、太陽電池出力がアップしたにもかかわらず、ドライバーを務める中岡先生によると「うちはコーナリングが柏会さんや堺さんよりも弱いので、天気が悪い方がありがたい。」と語っていた。

 

堺市立工業高校の23: SCIENCE 707は、優勝を目指したいものの、上記の柏会、紀北工業のパワーアップに少し差をつけられた感がある。吉田先生によると「うちは、柏会さんと紀北さんが競い合ってペースを乱してくれれば、その隙をつきたい。」と抱負を語っていた。モーターはミツバDDのノーマル仕様。「長野工業高校が使っているプロトタイプのミツバDDは、うちのより性能がいいんでしょう?」と長野工業高校を強く意識していた。

古豪Team SunLakeの面々。右前に移っているのが「三文楽士の休日-The Place in the Sun-」を執筆している三文楽士氏。「サンレイク復活を期待しています。」と話しかけたところ、苦笑していました。とにかく「東洋紡のザイロンは炭素繊維よりもアラミド遷移よりもすごいんだ!!」ということを強調してくださいとのこと。たしかに引っ張り方向に対しては繊維界最強といえるだろう。

 

長野工業高校の39:BIG WAVE SONICと順位を争うことになりそうなのがTeam MAXSPEEDの28:Flat Out。ミツバDDモータのプロトタイプは型番がM2096Dということから、出力2000Wを想定していると考えられる。登坂時などとくに大きな電流(20〜30A)を流した際の効率が高いのではないかと予想される。Team MAXSPEEDのチームメンバーは、何を聞いても冗談しか言わないので何をたくらんでいるのかは不明である。チームメンバー?の北島さんは「とにかく、いっぱい走りたい。」と定番の台詞を連呼。チームは「意外と本気」を見せるそうです。空力性能の向上が期待できるため、若干の成績アップが期待できる。

 

最後に、今回もポールポジションをゲットして、してやったりの表情を見せるHATレーシングの23: EBARA ECO-TECHの村山さん。今大会の大きな目標をすでに達成し、満足げでした。さて、第1ヒートの展開はどうなりますことやら・・・。(k)

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