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9月20日午前8:00、バッテリー保管解除にともない、東海大学、サーキットレース転倒して太陽電池にダメージを負った高雄応用科技大学のApollo Plusなどが慌ただしく充電作業に入る。しかし、芦屋大学や高雄応用科技大学のApollo Vは、発電量があるため、前日の夕方にはバッテリが満タンとなっているため、調整充電を行う程度でしかない。まさに、朝から晩まで働いても働いてもなかなか稼げないという感じで、まさに「格差社会」の広がりそのものである。そんな中で、よく見るとPrincipa大学のチームメンバーが太陽電池を拭きながら放射温度計でセルの状態を調べているようであった。確かに割れるなどで抵抗が高いセルは、発熱するのかもしれない。 しかも、今朝も天気が悪く思うように発電できない。不幸中の幸いは、一般道の移動速度が35lm/hと緩く設定され、さらに今日のゴールとなる高雄市の渋滞を考慮して、最後の区間の移動速度が平均25km/hに変更されたことである。移動距離も149.6kmと短いのでなんとかたどり着けるだろう。9:00から1分間隔で各チームのソーラーカーが嘉義市文化中心をスタートし、海岸沿いのタイムステージへと向かっていく。 今日の最初となる第7ステージは、10.3kmにおよぶ今大会最長のタイムステージとなっている。高速道路を閉鎖して行われたので、コースはほとんどフラットで、どのソーラーカーもスロットル前回で走行することが可能である。 ただし、リチウムイオン電池、モーターコントローラの限界を攻める必要があり、このあたりのさじ加減が結果に反映されるだろう。芦屋大学は、この日は自己ベストとなる165km/hに達し、首位をキープする。高雄応用科技大学のApollo Vは同様に攻めるものの、モーターコントローラがオーバーヒートして失速し、脱落する。東海大学のFalconは100km/h以上での走行抵抗が大きいらしく、4kWを投入しても110km/h程度にしか速度が上がらない。このことからCd値は約0.19〜0.22前後はあると考えられる。 ここで、芦屋大の投入パワーを推定すると、転がり抵抗=0.005、CdA=0.13m^2として8.6kW程度が必要となり、2.0〜2.5C程度の電流を投入したのではないかと考えられる。このくらいになると、コントローラ1機では対応が難しくなる領域に入ってくる。高雄応用科技大学のApollo Vが使用していたNGMコントローラは確かにオーバーヒートするわけである。南台科技大学も今日はかなり速いペースで飛ばしている。
このようなコースになると、パワーがあり、空力もよいアメリカ勢も優勢になってくる。 最後のタイムステージとなる第8ステージは、消化試合のようなコースとなった。しかし、いくらなんでもバイクだらけの、こんなところまで走らされることになるとは・・・。最後に台南市の渋滞に遭いながらも、高雄市まで戻り、今回の主催大学である国立高雄応用科技大学に戻ってきた。サーキットレースに引き続き優勝は芦屋大学、2位は高雄応用科技大学、3位は健闘した南台科技大学が入った。
今回の大会を振り返ってみると、台湾勢の台頭はほぼ確実なものとなってきているように感じた。ソーラーラリーには出場していないが、2005 WSCに参加した台湾大学に加え、台湾の東海大学もソーラーカーの製作を検討中である。日本でも、ソーラーカーに関心が集まるよう、様々な努力と工夫が必要であるように感じた。 最後に、今回はレポートを担当したキムヒデの助手として東海大学木村研究室の石井健太郎君に写真の調整をお願いしました。この場で、ご苦労様といっておきましょう。 さて、21日の表彰式を終えてソーラーカーのコンテナ積み込みを行うと、22日には高雄から成田を経由して、「ワールドエコノムーブinとよた」に向かいます。こちらも目が離せませんね。それではみなさん、再見!!(k) おみやげ 10/14 追記:※プレゼントの受付は終了いたしました。多数のご応募ありがとうございました。 |
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