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キムヒデの2005 WSR/JISCレポート3(2日目) 2005/07/31 24:00

はじめに
WSR/JISC会場の実況放送を担当する大潟村の小林さんに催促されて、放送席に行って「やぁ、みんな元気かい?」と場内放送でやったらところ、「だっせぇー」という声が某T大ピットから聞かれ、辛かったなぁ・・・。ゲッツもそうだけど、そろそろ新しいネタを考えないといけないのかも。さて、昨日行われた第一日目のレースでは、午前中晴れ間が見えるほど天気がよかったものの、午後からは雨に降られました。天気予報では、2日目、3日目も雨か曇りという予想でした。そこで、青山学院大や東海大はバッテリーを温存する作戦にでました。一方、紀北工業など、そこそこ攻め込んだチームも多かったです。さて、2日目の天気はどうなりますことやら・・・。

曇天でほとんど充電できない朝
朝4時に起きて会場に向かうが、空を分厚い雲が覆っている。秋田県地方の日の出は4時36分前後なのですが、その頃になってもどっちが東の空なのか分からないくらい夜明けを迎えました。いったいこの先の天気はどうなるんだろうか? 朝8時にスタートするが、スタート時点の天気もこんな感じでまだ、雲が多い状態です。でも、芦屋さんにはあまり関係ないようで、さっさと先へ走っていきました。(関係あるんでしょうけど、絶対値が違いそうです。)東海大の2.5倍、紀北工業高の3.3倍程度の発電量ですので、電池やタイヤを痛めないように神経を使うのは大変そうでした。

 

天気予報が外れ東海大、青山学院大は作戦が裏目に
前日、パンク後に自走してピットに戻るときにエネルギーを失った玉川大のホワイト・ドルフィンは、苦しそうな滑り出しでスタートを切った。東海大は、2003年大会で雨に手痛い目に遭っているので、モータ電圧を半分にする、「ハーフ電圧作戦」を試すことにした。この方法は、電池電圧を下げることで、PWM損失を減らしながら走行できるもので、実は2003年の時に秘密兵器として考えていたものである。雨が降ればごぼう抜きという誘惑が強かったのである。しかし、予想に反して、空はどんどん明るくなり、快晴に近いほど晴れてしまった。まったく予想が裏切られたため、東海大ソルスピリッツは20分ほど停車し、電圧仕様をもとに戻す羽目に陥った。まさに致命傷ともいえる結果である。その後、東海大は序盤の遅れを取り戻すために、ペースを上げて走行を続けた。

 

青山学院大も追走するが、ハイペースが引き金になったのか、タイヤホイールを押さえる大径ネジの山が薄くなったために抜けてしまい、ホイールが空転する状況に陥った。だいぶネジ山が痛んでいるようであり、もしかすると3日目はリタイヤするかもしれないようである。WSCの出発も間近に控えているので、車体に大きなダメージを与えたくないので仕方ないところか・・・。

 

朝方に飛ばしていた再輝のENAXが、充電のためにピットに止まっていたので、リチウムイオン電池を見せてもらった。(再輝はチーム名で、ENAXが車名。リチウムイオン電池などを扱うENAX社の社名が車名となっている。)今年のENAXモジュールはLGケミカル製の最新の18650円筒型セルを使用していた。21kgのモジュールは4kWh近い容量を持っているそうで、鉛電池の1.5倍はエネルギーが多いことになる。再輝のENAXは、このリチウムイオン電池で暴れていたのか・・・。鈴鹿では、ENAX以外にもOSUや東海大翔洋高なども搭載を予定しているようなので、トリプルジャンクション太陽電池セルを積む芦屋大に対抗する武器となるだろう。ということで、なんかちょっとたじろいでいる感じにも見える?貴重な高崎さんの撮影に成功。一緒に写っているのは、呉港高等学校のF1クラスの「夢想心」のドライバーの辻さん。教職員の方ですか?とたずねると、なんと生徒さんの保護者だそうです。OBやOGとかはあったけど、保護者というパターンは珍しいですね。当然、息子さんも一緒に会場に来ています。

 

呉港高等学校といえば「夢想心」以外にも、前日に紹介した東芝の洗濯機モータを積んだ「咲夢来」と2台がエントリーしていました。しかし、洗濯機モータはうまく回らないようでした。どうやらモータの電線の取り回しを変更するために、一旦結線を外して組み直したところ、UVWの関係が崩れてしまったようで、がくがくといいながら回らないようでした。高崎さんは素早く問題を発見し、直してしまったようです。マレーシアのときにもNGMモータを修理していますので、故障には大変強いです。もし困ったことがあったら、高崎さんに相談してみましょう。

今日の気になったもの
今年で燃料電池車部門への出場が3回目となるTDU東京電機大は燃料電池車「hydric impluse」を新たに投入。燃料電池車専用に開発され、低重心化を図った。2003、2004年とリタイヤしていたが、3度目の正直となるか? しかし、燃料電池の発熱が多いようであり、炎天下だとなかなかパワーを出せていないように見える。

エネマネばっちりの紀北工業高
昨日は、逆さになったルテルテ坊主を吊り下げていた紀北工業高であったが、今日はテルテル坊主にしていました。2日目だけの成績では、18周した芦屋大に次ぐ17周回を達成し、WSR/JISCの総合2位と強豪をなぎ倒す見事な快走を見せた。藪下先生も中岡先生も表情がゆるゆるです。明日の天気は、晴れる予定ですが、外れ続けているだけに雨になるかも!? まさにジャンクヤードのガメラを彷彿させる走りでした。この背景には、連続して20日間も休みをとったOBたちが、高校生とともにがんばっていることも大きいように見えました。

 

 

2日目総合結果

順位
クラス
No.
チーム名
車名
周回数
OT
1
J-F1
2
芦屋大学ソーラーカープロジェクト
芦屋Sky Ace TIGA
34
63
2
J-F1
1
玉川大学ソーラーチャレンジャーズA
ホワイト・ドルフィン
30
54
3
W-F2
53
紀北工業高校生産技術部
紀北Solar
30
70
4
FC-F2
211
玉川大学ソーラーチャレンジャーズB
アポロンディーヌ
29
65
5
J-F2
11
東海大学Solspirits
TOKAI S8
26
62
6
J-F2
18
北海道自動車短大
スリスVI
26
86
7
W-F1
19
再輝
ENAX
25
18
8
J-F2
19
長野工科短大
Fizzer 17
25
68
9
W-H1
80
JonaSun
Razarte JonaSun
24
92
10
W-F3
71

昭和第一学園高校機械研究部

夢創心
23
64

なお、最終日となる3日目は大会終了直後に現地を出発して帰るため、レポートが遅れることもありますので、大目にみてください。(k)

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