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キムヒデの2005 WSR/JISCレポート2(1日目) 2005/07/30 29:00

はじめに
やぁ、みんな元気かい? またまた、秋田県大潟村ソーラースポーツラインで開催されているWSR/JSICに来てしまいました。キムヒデがこの業界に入ったのは1996年なので、もう10年も経つんですね。10年前に初めてソーラーカーレースに参加したのが、このワールド・ソーラーカー・ラリーでした。たしか、640×480ピクセルのデジタルカメラを持ってきて記録を取っていました。そんな写真をみると、GM Sunraycerに始まったゴキブリ型が全く姿を消していることにあらためて気づきました。この10年間で携帯電話も普及し、インターネット環境もずいぶんと速くなりました。キムヒデもソーラーカーや電気自動車についてだいぶ多くのことを学びましたが、WEBニュース記事を書くのもだいぶ慣れてきました。と感慨にひたりながら、第1日目となる初日のレースを紹介しましょう!!

燃料電池車の増加
ことしの大会の特徴は、燃料電池車の増加です。国内外から6台の燃料電池乗用車が集まりました。また、燃料電池バスも会場に来ていました。さて、競技用の燃料電池車ですが、今年から燃料電池のみと燃料電池+太陽電池のハイブリッドの2つのカテゴリーになりました。東京電機大は燃料電池専用車を製作してきました。燃料電池車は天気の影響を受けにくいので、ソーラーカーから見るとうらやましい限りです。

 

天気に恵まれないソーラーカー
今大会の本命となりそうなのは、芦屋大のSky Ace TIGAと玉川大のホワイトドルフィン。しかし、2000W近い発電量のトリプルジャンクション太陽電池を積むTIGAを相手にすると、ホワイトドルフィン(推定1400〜1500W)をもってしても、だいぶ差が開きそうである。晴れてしまうと芦屋大は速く走るしかないので、逆に苦労しているように見えます。玉川大の小原先生は、「こんな太陽電池を使われると、さすがに厳しい。」と言っていました。ところが、今大会の天気予報は、1日目が曇りのち晴れ、2日目と3日目が雨のち曇りとなっていて、多くの発電エネルギーを得ることができないと予想されている。ここに勝機を見いだす展開になるかもしれない。しかし、トリプルジャンクション太陽電池は曇天の発電特性も結晶系シリコン太陽電池よりも優れているという話なので、なかなか弱みを見せてくれない。これは、大変だ・・・。

 

別格に近い2台のソーラーカーを追いかける1番手は、定格で推定1200〜1300Wの発電量をもつ青山学院大学のAglaia。だいぶ年数が経っているので、発電量は1100Wくらいなのだろうか? 青山学院大は芦屋大とともに2005 World Solar Challengeに出場する予定である。その次を狙いそうなのは、東海大SolspiritsのTOKAI S8。800Wの発電量で、搭載重量が75kgまでの鉛蓄電池を搭載しているため、21kgまでのリチウムイオン電池に対して50kg以上重くなってしまう。しかし、ミツバと共同開発したアモルファスモータなどの秘密兵器を仕込んでいるので、何か仕掛けてくるに違いない。っていうか、仕掛けますよ。

 

この次に来そうなのは紀北工業高校の紀北Solar。480Wから600Wの発電量にまで太陽電池を増強してきたが、フルサイズとしては発電量がかなり少ない。しかし、某大阪の大学チームが以前に使用していたようなリチウムイオン電池や、NGMのSC-M150型のDDモータで戦力アップしてきている。ジャンクヤードのガメラ戦法のような戦略を狙っているに違いない。東海大学に挑戦状をたたきつけた紀北工業高校ですが、TOKAI S8に比べ、電池が50kg以上軽く、500Wh程度電池容量が大きいので、悪天候になると、200Wの発電量差を生かせないTOKAI S8は苦しくなりそうである。正直なところF-2にF-1が戦いを挑んできても・・・。でも、東海大も負けないようにがんばりますよ。いちおう、あいさつがてら紀北ピットに偵察に行ってみると、紀北の高校生はやってくれます。テルテル坊主が逆さに吊されています。やはり、ジャンクヤードの下の2匹目のどじょうを狙っている・・・。その願いが通じたのか?、午後から晴れる予定だった天気は雨に変わってしまいました。紀北ピットは表情が明るいです。あれ?よく見ると、青山学院大も玉川大も心なしか、喜んでいるように見えてくるぞ・・・。そして微妙な立場の東海大も・・・アレ?!なんかうれしそうな感じなのか?!

 

今日の気になったもの
RAZARTEはモードスタジオQの代表山本ヒサヒロ氏が考案したチタン製のカミソリ。2003年グッドデザイン賞を受賞している。この売り上げで新型ソーラーカーRazarte JonaSunが作られたという噂もあるが、本当かどうかはわかりません。一方、呉港高等学校のソーラーカーにはフロント車輪に2つのDDモータが付いていました。このモータの正体は東芝製の洗濯機に使われているものだそうです。

 

バッテリ残量を大胆に予測
ここで大胆に、各チームのバッテリ残量を予想しよう。宵越しのバッテリは残さない再輝は25%。もしかすると2日目が雨なら走るの止めちゃいそう。パンク後に自走してエネルギーを失った玉川大は40%、同じ理由で長野工科短大のFizzer17も40%。一方バッテリーを温存した青山学院大が66%、東海大は70%。ちょっと飛ばしちゃった紀北工業は50%。もはやどうでもいいのですが、芦屋大は空にすると明日の悪天候が怖く、残してもすぐに満タンになるので50%程度か・・・。

1日目結果

順位
クラス
No.
チーム名
車名
周回数
OT
1
J-F1
2
芦屋大学ソーラーカープロジェクト
芦屋Sky Ace TIGA
16
30
2
W-F1
51
再輝
ENAX
15
18
3
J-F1
1
玉川大学ソーラーチャレンジャーズA
ホワイト・ドルフィン
14
25
4
FC-F2
211
玉川大学ソーラーチャレンジャーズB
アポロンディーヌ
14
43
5
W-F1
55
青山学院大学
AGU Aglaia
13
12
6
W-F2
53
紀北工業高校
紀北Solar
13
35
7
J-F2
17
長野工科短大
Fizzer 17
12
30
8
J-F2
11
東海大学Solspirits
TOKAI S8
12
36
9
J-F2
18
北海道自動車短大
スリスVI
12
54
10
W-F1
52

呉港高等学校

夢創心
11
0

スタートしてから南の橋に最初に来たのはTIGAでしたが、1周目をトップで戻ってきたのは、ある程度予想されていたことですが、再輝のENAXでした。(k)

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