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例年にない好天が続いた2004年の大会は、3日目も晴天の朝を迎えた。午前5時前の日の出とともに各車一斉に充電を開始。昨日までとは異なり、比較的強い南風が吹くピット前ではカウルを風に飛ばされないように押さえるチームメンバーの姿が目立つ。レース開始までの約3時間で、各車かなりの量のバッテリー残量を回復することができたようである。本日の天気予報は晴れのち曇り。天気の崩れてくる午後を、いかにペースを落とさず走りきるかが勝利の鍵となる。 午前8時、最終日のレーススタート。ポールポジションは総計34周のガメラ、そして1周ビハインドの玉川大学、青山学院大学、東海大学Solspiritsを従え、コースへと消えていく。 8:23、コントロールラインに最初に姿を現したのは玉川大学。さらに東海大学、Solspirits、青山学院大学と、打倒ガメラ勢が次々と2周目に入っていく。対するガメラは昨日までと同様、27分台のラップを維持、16周を目指して周回を重ねる。玉川大学、青山学院大学、東海大Solspititsがガメラを抜くには、少なくとも17周を走らなければならない。 12:00、風はさらに強くなり、空はいつの間にか一面の雲。コース上の一部では雨も降り始める。各車、徐々にペースを落としてレースを続行。玉川大学だけがほとんどペースを落とさず、16周を狙う。この時点で、青山学院大学と東海大学Solspiritsは優勝争いから脱落。ガメラ 対 玉川大学の優勝争いと、青山学院大学 対 東海大学Solspiritsの3位争いという様相を呈してくる。 13:00、ピットロード閉鎖まであと2時間。上空の雲が次々に流れていき、雨が降ったかと思うと太陽が顔を覗かせるという不安定な天気が続く。朝の充電でほぼ100%までバッテリーを回復できたという玉川大学は、16周狙いのまま力強い走行を続ける。一方、太陽電池出力が他車に比べて2分の1以下と劣るガメラは、朝の充電で十分バッテリーを回復することができず、悪天候に苦戦。徐々にペースを落としてしまい、玉川大学との差が開いていく。13周目、レース終了まで2時間を切ったところで、ついに玉川大学がガメラに1周差をつけ、総合優勝へ手をかける。 WSRのルールでは同一周回数の場合、ピットロード閉鎖後チェッカーフラッグを受けるまでに要した時間「オーバータイム」の合計が少ない方を勝ちとしている。
2日目までの合計オーバータイムは、ガメラ47分、玉川大学が26分と、玉川大学が21分リードしている。同一周回数でオーバータイム差の勝負に持ち込めば、玉川大学が圧倒的に有利である。 14:39、玉川大学は15周を終えて最後の周回に入る。16:21までにゴールすれば、ガメラにオーバータイムでの逆転チャンスはなくなり、玉川大学の総合優勝が確定する。 14:56、ガメラが14周目を終え、最終周回へ。 15:05、玉川大学がゴール。この時点で総合優勝が決定した。青山学院大学と東海大学Solspiritsの3位争いは、午後に入ってSolspiritsが大きくラップを落として14周、ペースを維持して15周した青山学院大学に軍配が上がった。 15:28、バッテリーの尽きかけたガメラが、いつの間にか姿を現すようになっていた午後の太陽を背に受け、ゆっくりとコントロールラインに戻ってきた。 総合優勝こそ逃したものの、太陽電池出力で3倍近い性能差の玉川大学を相手に、同一周回・オーバータイム差44分というほぼ対等の勝負をしたガメラ。WSRでは同じF-1クラスの青山学院大学『AGU Aglaia』に1周差、東海大学『TOKAI SPIRIT』に9周差をつけ、大会参戦7年目・フリークラスへの転向3年目にして初優勝を飾った。(y) 2004 WSR/JISC 総合結果
関連リンク:WSR/JISC公式サイト http://www2.ogata.or.jp/wsr/wsr_jisc.htm
大会2日目の大潟スポーツラインは、昨日に引き続き朝から雲一つない絶好のソーラーカー日和となった。午前8時、初日唯一16周を達成して1位となったガメラを先頭に、各車一斉にスタート。 8:25、最初にコントロールラインへ姿を現したのは、昨日いくつものトラブルに見舞われた東海大学『TOKAI SPIRIT』。昨日の雪辱をはらすかのように、25分台のラップを重ね、レースを引っ張っていった。TOKAI SPIRITに続くのは同じく東海大学Solspiritsの新型車『S8』、玉川大学『White Dolphin』、そしてガメラに青山学院大学『AGU Aglaia』。2日目の前半はこの5台でトップ集団を形成し、好天候に後押しされて27分前後のラップでレースを進めていった。 昨日ガメラに1ラップ差を付けられている玉川大学、青山学院大学、東海大学Solspiritsは、なんとかガメラを引き離して差を埋めたいところ。しかし、ガメラもそのあとをピッタリとつけて離れない。 午後になり薄雲がかかるものの、強い日射は相変わらず。トップ集団は18周を目指すペースで周回を重ねていく。当初17周を計画していたガメラも、アドバンテージを保つべく目標を18周に変更して前を行く玉川大学を追いかける。 13周目、TOKAI SPIRIT が昨日に重ねてリアタイヤパンクでピットイン。その影響で左フロントのカーボンホイールを破損し、トップ集団から脱落する。2日目トップを走るのはF-2クラスながら安定した走りを見せる東海大SolspiritsのS8。そしてそれを追う玉川大学、ガメラ、青山学院大学。 16時。ピットロードが閉鎖され、18周目に入れたのは東海大Solspirits、玉川大、ガメラ、青山学院大の4チーム。トップ集団が同一周回で18周となったため、2日目終了時点でガメラが総合1位の座をキープした。 予報によると明日も晴天。発電量の劣るガメラにとっては辛いレース展開となる。ガメラが首位を守り初優勝となるか、玉川大学が逆転するか、SolspiritsがF-2クラス大躍進となるか、青山学院大が大逆転するか、優勝争いは最終日にもつれ込む。各車どのくらいのバッテリーを残しているかが鍵となるだろう。(y) 関連リンク:WSR/JISC公式サイト http://www2.ogata.or.jp/wsr/wsr_jisc.htm
関連リンク:WSR/JISC公式サイト http://www2.ogata.or.jp/wsr/wsr_jisc.htm
ガメラに遅れること約18分で2位についているのは、東海大学Solspiritsの800Wタイプ新型車、S8。トップを走っていた玉川WhiteDolphinは4周目・5周目と大きくペースを落とし、現在7周目。ペースを上げてガメラを追い上げている。青山学院大学は5周目でモーター系のトラブルによりピットイン、後続のガメラに大きく差をつけられている。また、東海大学もリアタイヤバーストに続いて5周目で左前輪ホイールがはずれるというトラブルに見舞われ、ピットイン。今年のWSRはトップ勢に軒並みトラブルが続く、波乱のレース展開である。(y)
関連リンク:WSR/JISC公式サイト http://www2.ogata.or.jp/wsr/wsr_jisc.htm
今年のWSRは鈴鹿とレース日程が重なっているため、出場台数35台と、大幅に数を減らしている。10:30現在、トップは3周の玉川大学WhiteDolphin、約2分のビハインドで青山学院大学、ガメラと続いている。東海大学は1周目約23分というハイスピードラップを叩き出すも、電気系トラブルでピットイン、さらに2周目では後輪がバーストし、大きく順位を落としている。(y) 関連リンク:WSR/JISC公式サイト http://www2.ogata.or.jp/wsr/wsr_jisc.htm
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