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キムヒデのPhaethon 2004レポート7ラリーセッション4日目 2004/05/27 23:30

 Pheathon 2004も4日目を迎え、終盤戦に入ってきた。エネルギーがいくらあっても使えなくては意味がない。高速モータを持っているチームに有利な状況が続いている。今後は、未知の大会では、サーキットからラリーまで、さまざまな状況に対応できる足回りやモータが必要になるのだろう。日本のWorld Solarcar Rallye: WSRもラリーという名前が付いているが、やっぱりラリーというのはこういうのか・・・と実感させられる。1台のソーラーカーでサーキットからラリーまでをこなすことは難しいが、今後の設計の際には考慮しなくてはならない課題だろう。いやまてよ・・・、鈴鹿で強いソーラーカーがラリーでも強いので、むしろWSCや秋田のような直線路から、サーキットやラリーのようなコーナリングや登坂路にも幅広く対応できる必要があるということか・・・。大会を運営しているオーガナイザーやオフィシャルはラリーを主に運営してきたので、今回の大会もまさにラリーそのもの。現在のソーラーカーがどんな構造で、どんな性能か?なんてことは一切考えていないのでは無いと思われる。しかし、そんな条件にもかかわらず、なんとかレースに対応してしまうあたりが、今日のトップレベルにあるソーラーカーの実力ということなのだろうか?
 まずパトラからフェリーで対岸にあるスタートポイントとなるアンティリオの街へ移動する。

 

 今日のLEG4について解説しよう。コースはアンティリオをスタートしイテアを通って、古代遺跡で有名なデルフィに登り、またイテアに戻ってくるコース。距離自体は110kmとたいしたことはない。しかし、イテアからデルフィに行くということは、500m以上を一気に上ることになる。ちょうど小田原から箱根に上ることとだいたいイメージになるが、勾配は同じかそれ以上の難易度である。(どちらかというと有料でない旧道の方に近いです。)まず、アンティリオを11:00にスタートする。さーて、今日も行くぞと思っていると、ナフパクトスの街で渋滞に引っかかる。でも、もうこのラリーセッションはスペシャルステージのタイムだけなのであまり深刻にかんがえなくてもいい。

 

 街を抜けると海沿いのコースになる。ちょうど熱海付近の有料道路に似たアップダウンの感じだ。(箱根とか熱海と一緒だと言うと周り、とくに大嶋君からそんな風情のないことを・・・と言われるのですが、エンジニアリング的には正しい表現です。)ということで、反省の気持ちを込めて、右を見ると目の前には地中海が見えます。

 

 だらだらと、といっても60km/h程度の平均速度で95kmを走ると、もう終盤。今日最初のスペシャルステージSS7が始まる。ここは、たったの2.64kmの距離しかない。でも、「牛に注意」の看板を見つけてしまったので、オーストラリアと比較するためにお見せしましょう。

 

 SS7が終わるとまもなく2個目のスペシャルステージSS8が始まる。このコースはまさにラリーコースといってよい。一歩間違えれば崖下に落ちるくねくねのコースで、ガードレールも無いところが多い。

 

 SS8でも、Heliodetが転倒して太陽電池アレイを破損していた。ここを抜けるとデルフィに到着。ここで、遺跡見学が組み込まれる。ここにも古い遺跡があり、スタジアムなどを見た。

 

 

 遺跡見学が終わると、あとは、イテアまでまた坂道を下って戻り、本日の移動は終了。やはり現時点でもSkyAce TIGAとOSU model S'が1,2位となっている。

 

 明日はいよいよ最終日です。アテネまでの192kmを走るが、スタートして4km地点から、15km地点までで、一気に600mを登る難所がある。ここさえ突破できれば、後はアテネ市内を抜ければゴールだ。それでは、また明日。アディオ!!

 泊まったホテルナウシカの電話回線の調子が悪かったみたいで、このLEG4のレポートが遅れてしまいました。ご心配をおかけしました。電話線の極性が反転してたのかな? Auroraや東洋紡さんたちもアクセスできなかったみたいです。(k)

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