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キムヒデのPhaethon 2004レポート6ラリーセッション3日目 2004/05/26 23:30

 Pheathon 2004のLEG3が始まった。今日のコースはオリンピアから、パトラへ引き返すコース。パトラからオリンピアへは、内陸部=山岳路で、曇天の中を山越え谷越えでやってきたが、今日は海側の平地を戻る。今日は高速巡航になりそうだ。AM10時に各車がスタートするが、上位チームはほぼ満タンまでバッテリを回復させる。今日は、各チームのリーダにPheathon 2004などについての感想を聞いてみた。(だいたいこんな感じということでご理解ください。)

 まずは、日本でもおなじみのAuroraのデビッドに突撃。「やぁ、日本のソーラーカーファンのみなさん。コンニチハ。何が起こるか分からないレースで、大変だが、いずれにしてもこのような大会を実現したオーガナイザーはすばらしいと思う。今年も、Pheathon 2004が終わったら、日本へソーラーカーを輸送してDream Cupソーラーカーレース鈴鹿に出場するのでよろしく。」
 次は同行している東海FALCONチームの山田先生。「山田です。何とかここまで無事にレースをこなしています。まさか、こんなレースになるとは・・・。(スペシャルステージのタイムだけを合計する。)とにかく最後までがんばります。」

 

 今度はOSUの藤田先生。「とにかく、危ないレースです。従来のソーラーカーでは、ちょっと考えられないようなコースや安全性です。とにかく安全に走って、無事に日本に帰りたいです。今後のソーラーカーは、太陽電池の搭載量を減らして、一度速度レンジを下げた方がいいんじゃないでしょうか?」というコメント。たしかに、Auroraはパンクしてスピンしたりしている。
 サンレイクの下村さん。「いろいろな人に支えながらここまで来ました。モータが壊れてしまい、もう終わったかと思いましたがYale大学が貸してくれたり、地元のパトラ大では、モータマウントの修正加工をっやってもらったりというような感じです。もちろん、日本のチームにもお世話になりました。鈴鹿といい助けられながらのレースです。でも、ソーラーカーをやっている人間は、国が変わっても気持ちは一緒なんだというところに感動しています。」 

 


 Hans Go!のチームリーダーを担当しているトーマス。「大学院の博士課程の学生です。専門は電気ですが、ソーラーカーについて研究しているわけではありません。研究との両立が大変です。とにかく、まったく初めてのコースとレース方法なので、先が見えません。いろいろなトラブルが出ますね。個人的にはWSCの方がいいですね。来年のWSC 2005には出場する予定です。

 次は育英高専の渡辺先生。「今回から、代表を務めさせていただきます。まだまだ、車体の性能を出し切れていませんが、新車はいですよ。ドライバーがまだ慣れていないので無理はしません。キャノピーの形状などをはじめとし新しいデザインコンセプトを示せたのではないでしょうか。来年からは校名もサレジオ高専になりますのでよろしく。」

 

  台湾の南台科技大学のアイ先生。「機械系の助教授をやっていますアイです。よろしく。台湾には2チームしかソーラーカーチームがありません。今回はWSCとはまったく違うレースになっていますね。ガリウムヒ素太陽電池も傷つき大変ですががんばります。街の中を走るので大変ですが、いろいろな人に見てもらえるのがいいですね。それにしても日本のソーラーカーはコーナリングがいいですね。」
 ブラジルからきたバナナ号を操るエンデューロさん。「WSC 1993にも私だけは参加しましたが、後のメンバーはこれが最初のソーラーカーレースです。我々のソーラーカーは非力なので、このコースは厳しいですね。トラックで搬送されてばかりです。でも、今日(LEG3)はなんとか完走できました。」

  

 最後は、 芦屋大学の中川先生。「いやぁ・・・。すごいですねここのレースは。うちのドライバーは喜んでとばしますけど。モータコントローラやMPPTが故障したりしてますが、いまのところ順調です。私より盛谷先生のコメントを取ってください・・・。今後は、安全性を強化したり普及させる方向や、速度を落としたソーラーカーなど、方向性を分けないといけないと思います。」

 

 というコメントをいただいたところで、ラリーセッション3日目のLEG3を紹介しましょう。先にも触れましたが、今日は海岸線の平坦路。とはいっても海岸線を走る国道や高速道路なので、昨日ほどではないがアップダウンのあるコースだ。朝の充電も含めると、すべてのチームが満充電でスタートしているのでエネルギー的には問題無さそう。この日はギリシャらしく?天気がよいので各チームとも高速巡航をしている。スタートして20kmから本日最初のスペシャルステージとなるSS5がスタート。ここは直線のコースなので、スロットル全開。最高速試験の様相で140km/hを越えるトップスピードの車もいるようだ。残念ながらFALCONは、1台モータで登坂を含めて対応しようとしたため、最高速度は90km/hに届くかどうかというところ。ちょっとスペシャルステージの速度レンジについていけません。ここのコースには140km/h以上の速度が出るモータが技術的には最適なのですが、一般道でそんなに出してもよいものか・・・。SS5のあとは、ターゲットタイムが3時間以上ある区間なのですが、上位チームは晴天時の巡航速度で走ったため、予定よりもかなり早くパトラへ戻ることになる。

 

 信号待ちあり、トンネルありと、ソーラーカーにしては珍しい経験をしながらの走行です。高速道路でもしっかりとお金を取られてしまいます。ギリシャでは、いきなり高速走行ができるソーラーカーを見てしまったため、一般車(ガソリン車のラリーカーなど)と同じ扱いになっている感じがします。

 

 日が高いうちに、パトラ大学の敷地の中に帰ってきました。TIGAはあとゴールまであと30mのところで一般車とぶつかりそうになり、回生ブレーキをかけたところ、モータコントローラが破損してしまった。ハイパワー仕様のコントローラ並列仕様にしているため、急激な変化に対応しにくいのかもしれません。ミツバさんのモータコントローラ予備に交換し、なんとか復旧する。また、車体の進藤でMPPTのチョークコイルの銅線が折れて破損してしまったようだ。各チームともレース終了後に開始しましたが。今日だけで、満充電に戻ります。しかし、Nuna2はザフト社製の大型リチウムイオン電池の配線がおかしいのか、緊急チェックをしていた。

 

 明日のLEG4は、平坦路が続いた後、最後にLEG2よりも急な上り坂が来るようだ。LEG2でも十分きつかったので、いったいどうなってしまうのだろう・・・。とにかく、行ってみないことには分かりません。それではアディオ!!(k)

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