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BackNumber〜2003鈴鹿Part5

エンジョイクラス決勝を終えて

2003/07/27 14:00

2003鈴鹿のエンジョイクラスは、紀北工業高の紀北TECH SOLARが新型車で新記録で優勝するという華々しい結果を飾った。それでは上位チームと特別賞を受賞したチームを紹介しましょう。(k)

 

優勝 紀北工業高 紀北TECH SOLAR
これまで長い間旧型車で表彰台に乗るなどがんばってきたが、今年は新型車を製作してきた。EVエコランやロボット相撲など幅広く活躍する紀北であるが、念願のソーラーカーでも優勝することに成功した。おめでとうございます。

  2位 長野県工科短期大学 Fizzer 15
秋田でのWorld Solarcar Rallyeでは優勝や2位になるなど高い実力を持つチームであったが、鈴鹿ではモーターの相性が悪いなどで結果を出すことができなかった。今回は、ミツバのDDモーターを得て、念願の表彰台に輝いた。
 
 

3位宇都宮工業高科学技術研究部 UK-Hope 80th
昨年、新型車を製作し鈴鹿に初出場した宇都宮工業高であったが、ことしは大きなトラブルもなく無事に完走することができた。同じ栃木県内の小山高専からMPPTの供給を受けるなどで発電量もアップした模様。

  読者のためのコーナー
コマ割のために空きスペースは有効に利用しましょう。ということで、レースの華はやはりアシスタント嬢。レース直前の緊張した雰囲気をやさしく教えてもらえます。「早くピットに戻れっ、出て行け!」なんてけっして言いません。「1分前でーす。」
 
 

アイデア賞
TEAM THOUSAND Sky high
ホームセンターなどで手に入るスチレンボードをカウルに使用し、ガラス繊維とエポキシで強化することで軽い、安い、早いを実現した。一時は2位に浮上するなど、初出場ながら上位を脅かし、総合でも6位になった。

 

グッドデザイン賞
タブラジ・レーシングチーム ホルス号
長野県のFM放送局のリスナーたちが放送を通じて集まったチームで、ペンションのオーナーから主婦までが集まったチーム。美しいフロントのエアインテークは、高原のさわやかな風を想わせます。

DREAM CUPソーラーカーレース鈴鹿2003 エンジョイクラス決勝 レース展開 2003/07/27 12:30

朝7時20分、朝日の中、各車一斉にスタート。
14番手スタートの宇都宮工業高校がトップで通過、紀北工業高校、バカボンズと続く。しかし、紀北が宇都宮を抜き、首位に立つ。

1時間経過後の順位は10LAPで紀北がトップ。初出場のTEAM THOUSANDが2位と躍進、バカボンズ、宇都宮、宮崎工業高校、OLYMPUS RS(ORS)、長野工科短大、長野工業高校、東工大Meister OB、西脇工業高校の順。未だ混戦模様。 

15LAP目、紀北がヘアピンで左前輪パンク。ピットインし、修理をするのと同時にドライバーチェンジも行い、6位まで順位を落とす。しかしその後、1台だけ5分台前半のLAPを続け、順位を上げ、19周目には3位まで回復。バカボンズ、宇都宮、紀北、THOUSAND、長野工科、ORSと混戦が続く。

2時間を経過し、続々とピットイン。各車ドライバーチェンジ。21LAPでは紀北、ピットインを行っていない宇都宮、バカボンズ、TEAM THOUSAND、長野工科、ORSの順で、各車6分台前半でラップを重ねる中、紀北だけは5分台で走り続ける。

3時間経過。順位は29LAPで紀北、28LAPで宇都宮、バカボンズ、THOUSAND、長野工科、27LAPでORS、長野工業、Meister OB。
スタート後しばらく曇っていたが、雲の切れ間から、また太陽が出てきた。しかし、このころになると、バッテリーの残量不足からか、ピットに止まって充電をするチーム、S字〜ダンロップコーナーにつながる登り勾配を登れないチームが増えてきた。

残り30分、紀北が36LAP、33LAPで宇都宮、長野工科、TEAM THOUSAND、バカボンズ、32LAPで長野工業5分48秒台 Meister OB、ORSと順位の入れ替わりが激しくなってくる。4位争いをしていたバカボンズがここでピットイン。トラブルからかなかなか出られない。ここに来て、2位、3位争いが激しくなってきた。2位宇都宮は6分前半のラップで逃げるが、未だドライバー交代はしていない。3位長野工科は5分台のラップを連発して猛追。36周目、ついに2位に浮上する。宇都宮はここでピットイン。ドライバー交代を行い、30秒でピットアウト。紀北はベストラップを更新、最多LAP記録更新を狙う。残り20分を切り、THOUSANDが失速。長野工業、Meister OBにも抜かれて9分台にまでラップタイムを落として、6位後退。残り3分を切り、トップの紀北が41周目に入る。長野工業も38周目に入り、Meister OBも同一周回でそれを追う。

午前11時20分、レース開始から4時間、チェッカーが振られる。昨年の堺市立工業高校の記録を2周更新した紀北が41LAPで初優勝。最終39LAPで長野工科が宇都宮を逆転、2位に躍り出る。3位は57秒差の宇都宮、38LAPで4位長野工業、5位Meister OB、1LAP差で、TEAM THOUSANDが6位と続く。ピットインしたバカボンズは7位ORSにも抜かれ8位で終えた。ディフェンディングチャンピオンの堺市立工業高校の抜けたENJOYクラス4時間耐久レースは、紀北工業高校が一歩前へ出て、その他のチームが追いかける展開となった。(w)

DREAM CUPソーラーカーレース鈴鹿2003 エンジョイクラス 優勝は紀北工高 2003/07/27 11:45


鈴鹿サーキット国際レーシングコース(三重県・鈴鹿市)で開催中の、『FIA ALTERNATIVE ENERGIES CUP DREAM CUPソーラーカーレース鈴鹿2003』エンジョイクラス決勝。優勝は紀北工業高等学校生産技術部KIHOKU SOLAR(41周)、2位長野県工科短期大学校Fizzer15(39周)、3位に宇都宮工業高校科学技術研究部 UK-hope 80th(39周)。

10:30パンクから復活した紀北は、後続前者を1LAPし、独走態勢を固める。10:41それまで2位争いをしていたバカボンズが、バッテリー不足かS字がのぼきり切れず、S字で一端車を止めてしまう。それを合図に、各車がラストスパートをかけ始めた。その中でも長野県工科短期大学校のFizze15は5分台のラップを重ね、2位の宇都宮工業高校の背後に迫る。11:06 Fizzerはヘアピンでついに追い抜き2位に浮上。宇都宮工業高校は、まだ済んでいなかったドライバー交代の為、最悪のタイミングでピットインを強いられる。チェッカーまで残された時間は後わずか。2位争いは一時は20秒差まで詰まったが、結局長野県工科短期大学校が逃げ切った。 (s)

 
10:41 バカボンズがS字で止まる   最後は2位の長野県工科短期大

エンジョイクラス 4時間耐久レース総合結果
順位 No. Team名 車名 Laps
1 69 紀北工業高等学校 生産技術部 KIHOKU SOLAR 41
2 57 長野県工科短期大学 Fizzer15 39
3 71 宇都宮工業高校科学技術研究部 UK-hope 80th 39
4 87 長野県工業高等学校 Big Wave Type-R 38
5 79 東京工業大学Meister OB SilverFuke 480 38
6 78 TEAM THOUSAND Sky high 37
7 52 OLYMPUS RS OLYMPUS RS-4 36
8 55 バカボンズ 湖上の風III 36
9 67 中日本自動車短期大学 SUN BIRD V 34
10 73 大阪府立堺工業高校ソーラーカーチーム Phenix UF 31

エンジョイクラス優勝 紀北工業高校

 
2番手ドライバーの中岡先生(左):
「しんどかった!予定では元気の良い学生ドライバーに2時間半までドライブさせる予定が、1時間半たったころシケインでパンクしたのでそのままドライバー交代しました。その後はパンクが心配で心配で。ムリせず大事にいきました。ホントはもうちょっと行きたかったんやけど」

藪下先生(右):
「念願の優勝です。怨念パワーでがんばった甲斐がありました。」


関連リンク:DREAM CUP ソーラーカーレース鈴鹿2003 http://event.yomiuri.co.jp/2003/S0162/top.htm

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