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やぁ、みんな元気かい? 7th EV ENJOY TRIAL in 白浜が2003年10月24日に南紀白浜空港旧滑走路上で今年も行われました。ちょっと遅くなったけど、ここ白浜では、信じられない出来事がありましたので、レポートしましょう!! 第1ヒートのタイムトライアル
けっきょく、ミラクルでんちくんは古河電池のFPX1250を3直にした36V仕様で無難に第1ヒートを終え、2分20秒の記録で11位につける。第2ヒートがあるのであまり無理はしなかったようだ。ミラクルでんちくんをはじめとして特殊電装系のチームは、コントローラ部の耐電圧の兼ね合いから36V、しかもFPX1250を3直でレースにのぞんだところが多かったようである。考えることはみんな一緒なんですね。第1ヒートに燃えていたのは名城大学Nova。1分44秒というタイムは、昨年のヨイショット!ミツバが記録した1分31秒にはおよばなかったものの、2位以下を大きく引き離してトップとなった。確認はしていませんが、第1ヒート専用の大型モーターを使用したのではないかと推測されます。 白浜の攻略ポイント 次に、浪越エレクトロニクスのモーターコントローラなどを使って一定電流をモーターに流した場合、速度が27〜40km/h程度の範囲で大きく変化してしまうことがわかる。速度変化が大きいと高速時の空気抵抗による損失が大きくなり、なかなか距離を伸ばすことができない。また、コントローラを経由することで損失も若干増えてしまう。2002年にスーパーでんちくんが菅生で採用した定電流+キャパシタ充電走行を行っても記録が伸びないようだ。
ということで、いろいろな戦法を考えてみたのだが、どれも一長一短であり、白浜には何ともいえない走りにくさがあるわけだ。ミラクルでんちくんやファラデー・マジックは進角機能があるため、下り坂では進角を使うなどの対策を立てていたようだ。またエコノ亀吉などは、下り坂ではモーターとバッテリーを電気的に切り離して回生ブレーキが利かないようにしていたチームもあったようだ。面白い取り組みとしては、SHIMADAのSEV-501は特殊電装製のモータを2台搭載して、第1ヒートは2台を同時に使用し、第2ヒートは追い風や向かい風で切り換えて使用するようになっていた。下の写真は、第1ヒート用セッティングで、左側が筑波用で、右側は秋田用である。本当であれば、第1ヒートは筑波用を2台で行きたかっようであるが、予算不足のため仕方なかったようだ。この技術はモーターを多く使用するので、特殊電装やZDPショップの方々が見たら喜びそうですね。第2ヒートはギヤセッティングの異なる秋田用を2台使用し、切り換えて使用したそうだ。そのため、ギヤの中にはワンウェイクラッチが組み込まれていて、一方のモーターが駆動しているときは、他方のモーターは止まるようになっている。さらに、SEV-501はミラクルでんちくんと同様に、ブロー成型した大型キャノピーを搭載し、プラダン車でありながら空気抵抗の低減に成功しているようだ。
3.3V出力の絶縁型DC-DCコンバータ(いわゆるブースト回路)を搭載しているチームは、追い風、向かい風あるいは登り坂、下り坂、そしてレース終盤の電圧ドロップに対応するために、様々な試みを行っていたようだ。 毎回恒例の情報収集
成蹊大学の新型車SEIKEI 006 ALIENはTGMYの14インチタイヤを装着した新型車を投入し、前面投影面積を減らしている。形状的にもタイヤなどによる不要な出っ張りがないため、空気抵抗を大幅に減らしているようだ。快調に走行していたので、今後の活躍が期待できそうだ(第2ヒート6位)。一方、堺市立工業高校のSCIENCE 803は、駆動ロスを最小限に抑えるために、回転数の高いマクソンモーターのトルクを、巨大スプロケによるチェーン1段掛けで減速してホイールに伝達していた。
第2ヒートで異変?! つばさ53号立つ!! そこへ後方から距離を縮めてきたのがfirst step AISIN AWの53号と52号。スタート直後の雑踏の中を無事にくぐり抜けてきたようだ。53号はこれまでの常識を覆すほど安定して走行し、周囲を驚かせた!!! 特に折り返しでは、他車との接近もあったはずだが、何事もなく走り続けた。中盤には52号も2位に躍り出て、ワン・ツー態勢になる。前面投影面積が小さく空気抵抗が小さい両車は、そのまま走り続てフィニッシュ。またまたfirst step AISIN AWはEVエコラン界に偉業を残すことになった。お見事!!
2位と3位は東海大学木村研究室のファラデー・マジックとうにゃにゃん亀吉のエコノ亀吉2.5号が接戦を繰り広げる。この時点でWEM GP戦の1,2位を争っているだけに、お互いそう簡単に負けるわけにはいかない。序盤はファラデー・マジックが先行していたが、エコノ亀吉はミラクルでんちくんを交わして徐々に追い上げる。さらにエコノ亀吉は、搭載していたDC-DCコンバータによるブースト回路を使用して残り5分くらいで、ファラデー・マジックを追い抜いた。しかし、ファラデー・マジックには、浪越エレクトロニクス製のモーターコントローラが搭載されていて、DC-DCによる3.3Vよりもさらに強力なブーストを使用して38km/hまで加速。そして再逆転。たったの8m差であったが3位を死守した。この時点でファラデー・マジックは、2003WEM GP戦の首位に躍り出て、ヨイショット!ミツバが菅生で優勝しない限りは年間チャンピオンになれるところまで歩み寄った。
レース(第2ヒート)結果は以下の通り。なお、高校生を対象としたスクールクラスでは和歌山県立和歌山工業高校機械工作クラブAのLITTLE QUICKIE Zoがトップとなった。(k)
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