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BackNumber〜2006鈴鹿8  

鈴鹿2006 ZDPチーフエンジニア池上の注目ポイント! 2006/08/06 12:30

ソーラーカーの創世記から数々のソーラーカー設計製作経験を持つ(もちろん鈴鹿優勝車も)ZDPチーフエンジニア池上が注目ポイントと設計アドバイスをピックアップしてみました。(i)

 
竹と紙製ボディ(No75 山口大学)
竹ひごに紙を貼り付けて成形したボディ。「曲面を作るのが簡単なんですよ」とのこと。カラーリングもきれいにしているので、とても紙には見えないですよね。ローコストで軽く作れる良い方法ですね。軽量な構造の代表である飛行機もアルミが使われる前は木と紙だった訳ですから。でも、火災にはくれぐれも気をつけてくださいね。
  車載カメラ(No52 OLYMPUS RS)
フリー走行でOLYMPUSチームがヘルメットの横にビデオカメラを貼り付けていました。特に高校チームは毎年新人ドライバーを育てる必要がありますので、車載ビデオの映像を見せて走り方を教育するのは良い方法ですね。設計者に走行中の車の問題点を知ってもらうのにも有効な手段です。

ブレーキ
 
軽量な自転車用ディスクブレーキを使っているチームも多いですが、車検では時速30km/hからの制動テスト1回なので効き自体は不足ないのですが、実際のレーススピードからの減速では容量が不足して、ディスクのひずみやバッドの引きずりを発生することがあるので、オートバイ用のディスクブレーキを使うのが良いです。ゴールドに輝くブレンボ製のキャリパ(ヤマハ純正部品:3YK-2580T-03)とスクータ用ディスクの組み合わせが定番です。事務用クリップのつまみの部分を利用してバッドの間に組み込み、パッドを強制的に広げてディスクと擦れないようにするのも少ないエネルギで走るソーラーカーならでは定番チューニング方法です。

 
プルロッドサスペンション(No33 名古屋工業大学)
一般的な構造では、路面からの入力はクッションユニットを介してフレーム上側で支えることになりますが、これはリンクを介してフレームの下側に力を伝えています。構造的には多少複雑になりますが、フレーム上側にしっかりした構造を作るより、下側の方が入れ易いので上手い方法かもしれないですね。ただし、アッパーアームとアップライトの負担は大きくなりますので、それを考慮して設計製作しましょう。
  アルミ削り出しサスペンションアーム(No11台湾)
美しいアルミ削り出しですが、パイプ溶接構造で組んだ方が軽くできますので、あまりメリットはないですね。ただし、溶接の設備を持っていないチームにはこのような方法も有りだと思います。ただし、気になるのはロッドエンドの横からイモネジを絞め込んでいることです。おそらく緩み止めだと思いますが、効果ないです。特にホイール側にロッドエンドにロックナットが無いのはダメです。構造的には脱落はしませんが、走行しているうちにネジ部にガタが出てくるはずです。他の車でもロックナットを入れていない車がいくつかありましたので、必ず入れましょうね。

ステアリングまわりはしっかり作ろう
 
ステアリングまわりでちょっと不安な車が数台ありました。写真左はナックルアームから、長いカラーで上に延長していますのでハンドルの力を伝えようとすると、ナックルアームがたわみ、ねじれて安定性が不足し最悪壊れることになります。部材をねじることがないように、設計段階からきちんとステアリングのタイロッド取り付け位置は考えておくべきですね。右の写真もパイプの溶接して延長していますが、これもねじれて折れる危険があります。
 
他にもナックルアームが細いM4程度のネジで取り付けられているもの(写真左)や、ナックルアーム根元の溶接幅が非常に少ないものなど(写真右)かなり不安な車もありました。ハンドルまわりが壊れるとドライバーはどうしようもないですから、しっかり作りましょうね。


危なそうだなと不安に思ったところは壊れる
 
フリー走行や予選でかなり致命的な破損をしている車もありました。写真左は4輪車で左後輪のモータ取り付け部が折れたものです。原因は設計上明らかに強度不足です。この車両は、他の部分は非常にしっかり作ってありましたが、ここだけは一見して「あ〜それは折れる」という作りでした。多分、チームの方も薄々「ここはヤバそうだな」と思っていたはずです。だいたいそう思ったところは実際壊れるんですね。ですから十分に考えて「これなら壊れない」と思えるものを作りましょう。右の写真はリヤアームの軸部分が折れたものです。薄肉のアルミパイプで、これも一見して危なそう。替えの鉄パイプをすでに用意していましたから、きっとチームの方も「危ないな」と思っていたのでしょうね。強度設計は難しいと思う方は、タイヤを足で思い切り蹴って壊れないようにイメージすると良いでしょう。


以上、ちょっとキビしいことも書きましたが、あくまで親心的なアドバイスですので、もし、もっと具体的な相談があれば遠慮なくZDP問い合わせフォームからご相談ください。

 

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