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豊橋2005エコカー製作教室開催 2005/03/13 17:30

2005年3月13日に、豊橋で行われているエコカーチャンピオンシップの運営委員会が主催する「エコカー製作教室」が、豊橋サイエンススクエアで開催された。講習会の開始に先立ち、まずテレビ放映用に大同メタル工業の燃料電池車の撮影が行われた。大同メタル工業の高木さんの説明と、ZDPの池上さんの運転によるデモ走行が行われた。

 

開会の挨拶として、運営委員会の福井信明氏(福井工業)による大会の説明や、参加者に対する期待などが語られた。製作教室のトップバッターとして、横山誠二氏(豊橋技術科学大学)から「自動車のリサイクル」について、資源、環境、コストなどの話や、研究室での取り組みについて紹介された。
使用済みの車から発生するエンジン、トランスミッション、触媒、タイヤ、バッテリなど20〜45%は取り外され、そのままリサイクルされる。
・17〜19%程度発生するシュレッダーダストは、樹脂、発泡ウレタン、繊維、ゴムが多いが、ほとんどが廃棄されているのでリサイクルが鍵となる。
・40〜60%程度発生する、鉄&非鉄金属はリサイクルされるが、銅と鉄など混ざってしまうと分離が困難なものは、あらかじめ分離しやすくしておく必要がある。

 

次に、「今年のレギュレーションはどうなる?」というテーマで大藪弘隆氏(SOFIX DESIGN)が説明する予定であったが、愛知万博準備の関係で来られなくなったことから、急遽福井氏より説明が行われた。
・試走の日は万博キャラバン隊の出発式も兼ね、テレビ取材が行われ大々的に放映される予定である。
・トランスポーターが駐車違反にならないように!!
・競技は2輪、3&4輪、FCの3種類。これに学生、一般が
・電子ホーンなど音量の大きいものを使用するなど、追い越しの際の安全を確保してほしい。(ベルは聞こえないのでやめて欲しい。)
・車検時、スタート前に電荷ゼロが確認できれば、昨年からキャパシタの使用ができるようになった。
・体重差調整用のウエイトは3分割まで(トータルで70kg以上)。チェーンは禁止。転倒時にバラストが外れないようしっかりと固定(テープでは危ない)。肌が露出しない安全な服装を。
・ブレーキは1系統でも車検は通るが、2系統以上を推奨する。
・バッテリーの加温は禁止。携帯のカイロなどでの保温も禁止。鉛電池(市販品)は2.5kg、その他のバッテリーは0.35kg。

続いて、高木武久氏(大同メタル工業)より、「燃料電池」ついて原理、特性、構造、運転技術などについて講義が行われた。

 

・使用温度は5〜35℃。水素消費量1000〜1100cc/min(7A出力時)。
・豊橋の大会では、指定された燃料電池(大同メタル工業製HFC-1275)でなければらない。水素ボンベは2本?出している。
・HFC-1275(2005年モデル)は2004年までのものよりも、酸素供給のルートを工夫して最大出力をアップさせている。ただし、パワーを出せば水素ガスも消費する。
・湿度の影響は少ない。
・水素吸蔵合金ボンベは温度が下がると水素が出にくくなる。
・燃料電池の運転温度が上がりすぎると(たとえば50℃)ドライアウトが起こりやすくなる。
・内部に水がたまるので放置するとフラッディングが起こるので、ときどきパージする必要がある。

午後は、他の大会では見られない豊橋の大会独自の「LCAの説明」が、福井氏より行われた。
・LCAポイントと走行の際の省エネルギー性能を組み合わせて、総合的に判断する。
・今年から、わかりやすくなるよう算出方法を若干修正し、算出に用いるデータも最新のものに更新した。
・電子データによるアンケートの配布・回収を行う。LCA賞の算定基準を早めに公開する。

次に、池上敦哉氏(ZDP)より「EVレース最前線」と題して、でんちくんシリーズをモチーフとして設計のための基礎知識から応用までをわかりやすく話した。今回は小物も多数登場。

 

・タイヤはエコラン用を使いましょう。チューブもウレタンがオススメ。
・ワイドリムは重くなるが、転がり抵抗が少なくなる。
・ゴム質も転がり抵抗に関係する。スーパーボールとハネナイボールで実演。→野球のデッドボールが跳ね返らないときはエネルギーが吸収されているのでやばい?!
・ベアリング(軸受け)は非接触シール型が抵抗が少ない。鋼板製シールの方が使いやすい。C3すきまなどゆるいものの方が圧入した際に転がりが増えにくいので安全。
・電線の太さは慎重に検討。私は3.5mm^2か5.5mm^2くらいを使用。
・フロントシャフトなどは、キングピンにねじ込む方式だと緩みやすいので、ねじロックなどを使用すること。
・個人的にはチェーンで十分いけると考えている。ギヤは現実的でない。

製作教室の締めくくりは、豊橋創造大学T-Worksが登場。「T-Works的EVカーレースへの挑戦」と題して、学生の神谷くんが熱弁をふるう。

 

・チームの目標はレースを楽しむをモットーとする。
・ホームページを作成し、情報を発信する。レース場でもいろんな人と話をする。
・レースを楽しめたときは記録もいい。
・菅生では、モータ2機、3機に対応できるマウントを製作。びくっりするくらいのギヤを製作。
・車載カメラで撮影した菅生サーキットの秘蔵映像を披露。
・T-Works?の中村氏が飛び入りで空力の解説。

これらを東海大の木村氏が全体講評を行った。

最後に、多くの参加者が集まり大会をみんなで盛り上げましょうということでお開きになりました。講師の皆様、ご苦労様でした。(k)

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