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BackNumber〜2003鈴鹿Part3

DREAM CUPソーラーカーレース鈴鹿2003 エンジョイクラス 3時間経過 2003/07/27 10:30

鈴鹿サーキット国際レーシングコース(三重県・鈴鹿市)で開催中の、『FIA ALTERNATIVE ENERGIES CUP DREAM CUPソーラーカーレース鈴鹿2003』エンジョイクラス決勝はスタートから3時間が経過し、残り1時間となった。
今回初参加のTEAM THOUSANDは一時2位まで浮上。キヤノン製アモルファス太陽電池を搭載し、他のエンジョイクラスよりも一回り大きめの車体を持つバカボンズと共に、トップへ迫る。安定した走りを見せる紀北工業高等学校生産技術部は、15周目にパンクしピットイン。タイヤ交換。このタイミングでドライバー交代をし、一端順位を下げるが、その後は順調にラップを重ね、トップへと復帰する。バカボンズはレース開始から2時間30分後にドライバー交代。上位でドライバー交代を行っていないのは、宇都宮工業高校科学技術研究部のみとなる。
スタート時に晴天だった空にを雲が覆い始めてきた。ドリーム・チャレンジクラスの各車は、バッテリー保管が解除になった10:00より、午後の第2ヒートに備え充電を開始している。自然が与えた雲というサイコロは、どのチームに味方をするのだろうか。(s)

 
バカボンズがドライバー交代   午後の第2ヒートに備え充電中だが・・・

DREAM CUPソーラーカーレース鈴鹿2003 エンジョイクラス スタート 2003/07/27 07:30


鈴鹿サーキット国際レーシングコース(三重県・鈴鹿市)で開催中の、『FIA ALTERNATIVE ENERGIES CUP DREAM CUPソーラーカーレース鈴鹿2003』 。本日もサーキットは晴天。エンジョイクラス決勝は予定通り07:20にスタートした。オープニングラップは、宇都宮工業高校科学技術研究部、紀北工業高等学校生産技術部が6分を切るペースでコントロールラインに現れた。続いてバカボンズ、OLYMPUS RS、宮崎工業高校、堺工業高校が続く。昨年の覇者、堺市立工業高校はチャレンジクラスへステップアップし、このレースには不在。今年のENJOYクラスを征するのはどこのチームになるのか?(s) 

 
宇都宮工業高校科学技術研究部   紀北工業高等学校生産技術部

ZDPチーフエンジニア池上の見た「今日の壊れ物」(予選〜第1ヒート) 2003/07/26 22:00

「鈴鹿には魔物が住む」そんな言葉に代表されるように、コーナーの連続する鈴鹿サーキットは容赦なく車体を痛めつけ、予選からトラブルに見舞われるチームも少なくありません。ZDPチーフエンジニア池上の目から、その傾向と対策を見てみましょう。


【金沢工大 実験車3 アップライト破損】
コンパクトなボディを纏った4輪車、さらに後輪にはミツバDDモータを左右両輪に搭載し予選での活躍が期待された金沢工大の実験車であるが、予選中タイムアタックに入った1コーナーで突然スピン。原因は左後輪のアップライトのロアーム取付ネジ部破損。コーナリング過重に耐え切れずに壊れたようだ。ロアアームにはNMB製スフェリカルベアリングが圧入され、アルミ製のアップライトに直接メネジを切り、下側からM6のボルトを差して結合してあるが、M6ではさすがに強度不足のようですね。このような構造の場合、ボルトの根元をこじるように力がかかりますので、アルミに直接メネジを切った場合、使っているうちにメネジがダメージを受け、緩みかけたボルトはさらにメネジにダメージを与えます。非常に重要な部分ですので、ここはオーバークオリティめにM10にするか、M8ボルトならばナットを使ってアップライトを締め付けるようにし、メネジに負担の掛からない構造とするのが良いでしょう。


【オーロラ101 リンクロッド破損】
第1ヒート開始早々の2周目にデグナーでスピンを喫したオーロラ。そのままレース復帰し何事も無かったかのように4分台の高速ラップを連発するが、9週目に緊急ピットイン。原因はボディの横方向の位置を決めているリンクロッド取り付け部の破損。この車は非常に独特な構造で、3輪はリジットなフレームで固定され、このフレームにボディ(ドライバー、バッテリ等含む)がスプリングを介してぶらさがっている、いわゆるフローティングキャビン構造。そのフレームとボディとの横方向の位置決めをするリンクロッド(車両横方向のアルミパイプ)のフレーム側取付部が破損していました。ピットでの応急修理(ボルト止め)の後はなんとか走れていたようです。



【タイヤパンク】
1ヒート後半、上位各チームタイヤトラブルによる順位変動が続出しました。チャレンジクラスのトップを走っていた堺市立(ダンロップタイヤ装着)が左前輪タイヤをパンクでピットイン。替わってチャレンジのトップに立った柏会(IRCタイヤ装着:上写真)も同じく左前輪パンクでピットイン、またその後さらにパンクで大幅タイムロス。柏会は今回ミツバDDモータ採用に合わせて走行バターンを変更、トップスピードを抑え目に、その分コーナリングでタイムを稼ぐ走法にしたところ、電力消費的には好結果を得られたそうです。ただタイヤへの負担は増大したようで、走行後のタイヤは中のカーカス(繊維)が部分的に見えているボロボロ状態。一方同じくIRCタイヤを使う金沢工大ゴールデンイーグルは磨耗レベルも問題なく無事パンク無し。タイヤがスライドしながらの走行ではタイヤ磨耗が一気に進みますのでスライドしないグリップ走行の範囲でタイヤを上手に使う必要がありそうです。
ドリームクラスではOSU(ダンロップ装着:下写真)が右後輪をスローパンク。タイヤ自体の磨耗は殆ど無く、本当に小さなピンホールによるパンクでなんとも不運と言うべきか。1ヒート目1位となった芦屋大TIGA(IRC装着)も最終ラップ、コントロールタワー計時直後にパンクでタイムロス無く不幸中の幸い。原因は異物を踏んだようなカットパンクでしたが、カーカスも微妙に見え初めている状態で余裕は無さそう。上位陣では玉川大学(ダンロップ装着)も1コーナで異物を踏みカットパンクでピットイン。レースのハイスピード化に伴ってタイヤへの負担も増え、タイヤの使いこなしもレース展開を考える繧ナ大きなポイントになってきているようです。第2ヒートもタイヤトラブルによる番狂わせがありそうな予感。

鈴鹿高専 DEVeL、UNIQモータキーみぞ破損】
1ヒート終盤、S字の登りでチェーン外れが発生。原因はモータのシャフトキーみぞ破損。みぞが完全になめて広がっています。最初は小さなガタだったものが、そのガタによってさらにモータトルクで叩かれて大ダメージに発展したようです。始めは「まあ大した無いな」と思うような小さなトラブルでも早めに処置をしておく必要がありそうですね。

【壊れ物予備軍 柏会ロアアームロッドエンド】
前輪サスペンションのアップライト側取付部にM10の一般的なロッドエンドを使っているが、ロアアーム側は車体重量を支えているため強度的には余裕がないハズ。チームメンバーに聞くと破損経験は無いが1レースで動きが渋くなり交換しているとのこと。こんな時はミネベア製のHRT品番のロッドエンドを使うと良いです。値段は数倍しますが、本体がクロモリ鋼の焼き入れで強度耐久性とも数倍あるので重要な部位にはこれをお薦めします。
参考:http://www.sanyu-ele.co.jp/

PS:壊れ物募集中!
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